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2023/06/25 レース

【レポート】第91回全日本自転車競技選手権大会 ロード・レース

第91回全日本自転車競技選手権大会 ロード・レース

 

▼開催日

2023年6月25日(日)

 

▼スタート&フィニッシュ

日本サイクルスポーツセンター(静岡県伊豆市大野1826)

 

▼出場選手

阿部嵩之

堀孝明

小野寺玲

中村魁斗

谷順成

沢田時

本多晴飛

 

▼競技概要

日本サイクルスポーツセンター右回り 1周8㎞×20=総距離160㎞

出走:139名

スタート時の天気:晴れ

スタート時間:11:00

 

▼レースレポート

2023年の舞台は23日に行われた個人タイム・トライアルと同じ、伊豆の日本サイクルスポーツセンターだ。コース設定は1周8kmを20周する合計160kmだが、アップダウンが繰り返され、1周あたりの獲得標高差は約250mになる。20周回では約5,000mの標高差、そして平坦区間がほとんどないレイアウトは厳しい戦いが予想された。スタート前は氷で体を冷やす選手の姿もあり、暑さ対策も必要だった。

 

この日は昨年まで宇都宮ブリッツェンで長年エースを務めた増田成幸選手(JCL TEAM UKYO)の復帰戦でもあった。2022シーズンJCL第9戦しおやクリテリウムでの落車で大怪我を負った増田選手。スタート前には元チームメイトの阿部嵩之の元に駆け寄り、談笑する姿も見られた。

 

レースは4周目で8名の逃げ集団が形成された。石上優大選手(愛三工業レーシングチーム)、渡邊翔太郎選手(同左)、橋川丈選手(EF Education-NIPPO Development Team)、岡篤志選手(JCL TEAM UKYO)、山本大喜選手(同左)、山本元喜選手(KINAN Racing Team)、井上文成選手(シマノレーシング)、石井祥平選手(アーティファクトレーシングチーム)だ。
6周を終えて逃げる8名とメイン集団のタイム差は5分25秒まで広がった。前年チャンピオンの新城幸也選手(Team Bahrain Victorious)が追走の動きを見せ始めると、宇都宮ブリッツェンをはじめとする有力チームもペースを上げる。メイン集団は長い棒状となり、力のない選手は次々と脱落していくサバイバルレースに。

 

序盤に宇都宮ブリッツェンは阿部や堀孝明、本多晴飛が積極的な動きを見せたが逃げ集団に加わることは叶わず。そのためメイン集団でも脚を休ませることなく、エースの谷順成を勝利に導くために小野寺玲が先頭でペースを作ると、沢田時らも協力して逃げ集団を追った。

 

小野寺の牽引もあり、レースは半分を終えてタイム差は2分40秒ほどまで縮まる。逃げ集団でも動きがあり、半分の4名が脱落した。石上選手、岡選手、山本大喜選手、山本元喜選手が生き残りローテーションを繰り返す。逃げ切りを狙う先頭4名はペースアップを図り、残り7周でアドバンテージは3分10秒以上まで持ち直した。

 

メイン集団もスピードを上げると選手たちはふるいにかけられ、残り5周で20名弱に絞られる。宇都宮ブリッツェンでは谷が生き残って存在感をアピール。逃げの4名とは残り4周で2分20秒差まで詰めていた。

 

谷ら追走は10名に減り、残り2周となった時点でタイム差は1分44秒までに縮まった。同じ頃、逃げ集団から山本大喜選手がアタックし、そのままファイナルラップに単騎で突入。力強く独走して逃げ切り、初の全日本タイトルを手に入れた。2位にチームメイトの岡選手に入り、JCL TEAM UKYOは個人タイム・トライアルに続くワンツーフィニッシュ。山本元喜選手は3位に入り、弟の大喜選手とともに表彰台となった。

 

宇都宮ブリッツェンは、谷の9位が最高位。優勝には届かなかったが、追走集団でトップ10入りを果たした。

【谷順成のレース後のコメント】

今日は勝つか、それ以外だったので、9位に対しては悔しいの一言しかない。前日のミーティングで(レース展開の)選択肢を絞っていたが、その絞った方にならなかったため後手に回ってしまった。でもチームメイトが懸命にアシストしてくれたため、自分に力があれば後半でも追いついて勝利できたと思う。

単純に自分が力勝負に負けた。今日まで調子を上げてきたので、チームとしても決して戦えなかったわけではない。次の広島の大会でもチーム一丸となって優勝を目指したい。

 

【西村監督のレース後のコメント】

勝った選手が強かったというのは間違いない。前に行った選手は本当に強かった。できる限りのことをやってなんとかトップ10には食いこめたが、(優勝候補の)TEAM UKYOが主力選手を複数(逃げに)乗せてくるとは思っていなかった。他のチームもやられた、まさかと思ったのではないか。小野寺などアシスト勢は頑張ってくれた。ミーティングでも「谷のためだけに」と話しており、みんな谷のことだけを考え、できることをやってくれた。

他のレースと違って全日本は特別なレース。来年またチャレンジしたい。全日本で一区切りだが、後半戦に向けてチーム一丸となって戦いたい。

▼リザルト

1位 山本大喜(JCL TEAM UKYO)      4:42:14

2位 岡篤志(JCL TEAM UKYO)      +01:32

3位 山本元喜(KINAN Racing Team) +01:37

 

 

9位  谷順成(宇都宮ブリッツェン) +04:45

DNF  沢田時(宇都宮ブリッツェン)

DNF  小野寺玲(宇都宮ブリッツェン)

DNF  本多晴飛(宇都宮ブリッツェン)

DNF  堀 孝明(宇都宮ブリッツェン)

DNF  阿部嵩之(宇都宮ブリッツェン)

DNF  中村魁斗(宇都宮ブリッツェン)

 

 

 

※全リザルトはこちら

https://matrix-sports.jp/lap/result.php?evt=230625_jprr&ctg=304