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2023/06/23 レース

【レポート】第26回全日本選手権個人タイム・トライアル・ロード・レース大会

第26回全日本選手権個人タイム・トライアル・ロード・レース大会

 

▼開催日

2023年6月23日(金)

 

▼スタート&フィニッシュ

日本サイクルスポーツセンター(静岡県伊豆市大野1826)

 

▼出場選手

谷順成

阿部嵩之

本多晴飛

 

▼競技概要

日本サイクルスポーツセンター右回り 1周6㎞×5=総距離30㎞

出走:22名

スタート時の天気:晴れ

スタート時間:13:30よりウェーブスタート

▼レースレポート

2005年以来、実に18年ぶりに日本サイクルスポーツセンターで開催される全日本選手権。近年定められたUCI規定の「1周10㎞以上」を満たしていないため、このところ開催が見送られてきたが、今回はUCIに適用免除の申請をし、決戦の地として返り咲いた。アップダウンとコーナーの激しいコースで、このコースでは日本一になることが難しい選手がいることは否めないが、逆に得意とする選手にとっては、18年ぶりにチャンスが回ってきたとも言える。

 

初日の今日は、個人タイムトライアルが開催された。すべてのエリート選手が出場するのではなく、宇都宮ブリッツェンからは、谷順成、阿部嵩之、本多晴飛が出走。

 

13時30分よりスタートしたWAVE1では、本多、谷の順にスタート。谷はレース前、「タイムトライアルの出場機会がこれまであまりなかったので、ライバルを意識するよりは自分自身のベストを出すことに集中したい」と語っていたが、その言葉通り最後まで集中力を切らさず、「下りでロスしないこと」、「踏むところと休むところをハッキリさせ、インターバルのように走ること」を心がけ、WAVE1の中では2位でフィニッシュ。本多もエリートでの出走は初出場ながらも4位と奮闘。WAVE1の1位は今絶好調の岡篤志選手(JCL TEAM UKYO)で、中間計測タイムでもトップを譲ることなく独走したが、それに続く2位に谷、4位に本多が入ったことは善戦といえよう。

14時30分よりスタートしたWAVE2は、昨年の個人TT上位勢がほとんどを占め、宇都宮ブリッツェンからは阿部がこの組でスタート。阿部は前半こそ順位を落としていたが、後半の伸びが素晴らしく、全22人中16位から、最後は9位にジャンプアップ。10位以内に与えられるUCIポイント(9位は1ポイント)を獲得した。

 

WAVE2が全員フィニッシュすると谷は6位、本多は13位となったが、これにより谷もUCIポイント5を獲得。西村大輝監督は、「結果が出ずとも最低限UCIポイントは取りたい」としていたので、初の指揮を執る全日本選手権としてはまずまずの滑り出しとなった。

 

なお、レース全体としては小石祐馬選手(JCL TEAM UKYO)が優勝。昨年は2位に泣いた小石選手だったが、エリートでは初タイトルとなった。一方昨年優勝の金子宗平選手(群馬グリフィンレーシングチーム)は落車の影響で7位に。この全日本のために帰国した新城幸也選手(Team Bahrain Victorious)は今年も3位だった。

 

宇都宮ブリッツェンは明後日25日(日)のロードレースに向けてもう一度集中し直し、悲願の「ロードでの全日本チャンピオン」を狙う。

【谷順成のレース後のコメント】

他の選手の順位を気にするよりは、自分の走りに集中することができた。過去に出場した全日本のTTの順位は、自分は下から数えたほうが早かったが、6位ということで、上を目指せるところまで来られた。そこは良かったと思う。ただ、上位5名の選手と比べたらまだまだ力の差があるので、来年のタイムトライアルに向けて、さらに準備して臨みたい。

TTを走ってみて、明後日のロードに向け、感触よく踏めていたし、周りの選手にも劣らないことが確認できた。アップダウンの激しいコースでリズムを取るのが難しいが、下りでロスしないこと、踏むところと休むところをハッキリさせ、インターバルのように走ることを心がけていたので、自分の中では上手くリズムを掴めたと思う。

今年は全日本のロードで勝つためにしっかり準備してきた。今日、残りのメンバーも来るので、しっかりミーティングして、勝って、宇都宮にチャンピオンジャージを持って帰りたい。

阿部嵩之のレース後のコメント

登りと下りが中心で自分の得意とする平地区間がほとんどないので、正直武が悪いと感じていた。下りのライン取りやペースの安定を心掛けて、後半に向けてタイムを上げていった。今の自分にはベストな走りだったと思う。

本多晴飛のレース後のコメント】

1周目からペースを上げていった。中盤まではいいペースで走れていたが、後半ペースを落としてしまった。ただ、上位メンバーのタイムを見比べてみても、パワーとスタミナ、さらにエアロフォームなど課題が見えたので、また来年の全日本でリベンジしたい。

▼リザルト

1位 小石祐馬(JCL TEAM UKYO)           44:32:49

2位 山本大喜(JCL TEAM UKYO)               +28:04

3位 新城幸也(Team Bahrain Victorious) +50:64

 

6位  谷 順成(宇都宮ブリッツェン) +2:23:62

9位  阿部嵩之(宇都宮ブリッツェン) +2:50:06

13位  本多晴飛(宇都宮ブリッツェン) +3:44:09

 

 

※全リザルトはこちら

https://jcf.or.jp/download/com24_result_men-elite/?wpdmdl=74023&refresh=64954b42358d71687505730