【レポート】OITA サイクルフェス!!! 2026 おおいたアーバンクラシッククリテリウム
▼開催日
2026年10月4日(日)
▼スタート&フィニッシュ
大分スポーツ公園(大分県大分市横尾1351)
▼出場選手
谷 順成
フォン・チュンカイ
沢田 時
岡 篤志
セルジオ・トゥ
宮崎泰史
▼競技概要
大分スポーツ公園周辺特設コース 11.6km × 13周 総距離150.8km
出走:102名
スタート時間:9:00
▼レースレポート
「OITA サイクルフェス!!! 2026」の2日目、大分スポーツ公園周辺を舞台に「おおいたアーバンクラシック ロードレース」が開催された。1周11.6kmのコースを13周する総距離150.8kmのUCI1.2レース。細かなアップダウンに加え、周回終盤には約500mの上り区間が待ち受け、コーナーや道路幅の変化も多い。激坂こそないものの、周回を重ねるごとに集団が縦長となり、選手たちの脚をじわじわと削るタフなコースである。
過去の大会でも大集団によるスプリント勝負なく、逃げや少人数の先頭グループが勝負を決める展開が基本。攻めの走りをすること、後手に回らないことが重要だ。
Astemo宇都宮ブリッツェンは、谷順成、フォン・チュンカイ、沢田時、岡篤志、セルジオ・トゥ、宮崎泰史の6名で出場。前日のクリテリウムでは、岡が落車に巻き込まれ、集団最後尾からの復帰を強いられるなど、チームにとって悔しいレースとなった。腰を強く打った岡だったが、大きな怪我には至らず、この日のロードレースにも予定どおり出走。クリテリウム後には「明日はUCIのロードレースがあるので、気持ちを切り替えてまた頑張りたい」と語っており、チームも前日の悔しさを晴らすべく、ロードレースでの勝利を目指した。
<レース前の宮崎のコメント>
「コンディションはベストと言える状況ではないが、チームとしてはまとまっていて、昨日も積極的に動こうとしていたので、今日は戦略がしっかり噛み合うように動いていきたい。コースはロードレースではあるもののテクニカルで、距離の長いクリテリウムのような展開が予想される。パンチの効いた上りや長い上りはないが、非常にきつい印象があり、サバイバルなレース展開に耐えられるよう頑張りたい。また、チームによって戦力が偏っている部分もあるため、力で大きく割れたり、最終的には集団がバラバラになって大人数でのスプリントにはならないと考えている。常に打ち合いが続く展開になると思うので、そこにどう対応するかが重要になる。チームとしては逃げを外さず後手に回らないようにし、最終的にはエースの岡選手や谷選手をメインに勝負へ持っていけるようにしたい」
今年からパレード走行が廃止され、スタート直後からアクチュアルスタートとなったレースは、いきなり1周目から激しい動きを見せる。クリスティアン・ライレアヌ 選手(リーニン・スター)、ウィリアム・ヘファーナン選手(キャッシュ×ボディラップ)、孫崎大樹選手(ヴィクトワール広島)、今村駿介選手(日本ナショナルチーム)という強力なメンバーによるアタックが発生。ここに見事な反応を見せた岡が乗ると、1周目にしてまるで最終周回のような超豪華な5名の逃げグループが形成された。直後、追走を試みる11名のグループが15秒遅れで追い、メイン集団は5名から30秒遅れで追走。スタート直後から目の離せない波乱の展開となった。
レースが進むにつれて追走の11名はメイン集団へと吸収され、先頭の5名と集団とのタイム差は残り10周回で1分07秒、残り9周回にはこの日最大の1分42秒まで拡大する。しかしその後は、メイン集団をコントロールするルージャイ・インシュランス・ウィンスペースやキナンレーシングチームの牽引によって徐々にタイム差が詰められていく。残り8周回で1分10秒、残り7周回で45秒、残り4周回で20秒と着実に差は縮まっていった。Astemo宇都宮ブリッツェンは、先頭で岡が力走を続ける一方で、メイン集団には谷、フォン、沢田の3名を集団内で温存し、次の動きに備えた。
残り4周回に入ると、逃げグループの孫崎選手が厳しい表情を見せ始め、ローテーションに加われなくなる。残り3周回目の上り区間に差し掛かると、ヘファーナン選手が激しく加速し、岡も必死の追走を見せる。耐えきれなくなった孫崎選手がここで脱落して先頭は4名となるが、メイン集団の勢いは衰えず、しばらくして4名の逃げもついに吸収された。
振り出しに戻った直後から、集団内では息つく暇もない激しいアタック合戦が勃発。その強烈なペースアップによって集団は一気に30名ほどにまで絞り込まれた。集団前方にしっかり位置取っていた沢田は、次の展開を見極めるべく集中力を研ぎ澄ませる。そして残り3周の終盤、レイン・タラマエ選手(キナンレーシングチーム)が圧倒的な力技で集団を引きちぎるアタックを敢行。この決定的な動きに沢田が反応し、先頭に食らいついた。
形成された先頭11名のメンバーは、沢田、タラマエ選手のほかに寺田吉騎選手(TEAM UKYO)、小石祐馬選手(キナンレーシングチーム)、山本大喜選手、ジェラルド・レデスマ選手(以上VC 福岡)、ルーク・マッジウェイ選手、エドゥアルド・セプルベダ選手(以上リーニン・スター)、ノア・ブランニン選手(キャッシュ×ボディラップ)、ルーク・バーンズ選手、エリオット・シュルツ選手(以上ヴィクトワール広島)という強力な選手たち。
途中11名を追走するグループもできたが、ローテーションがうまく回らず脅威にはならず。そして勝負の最終周回、先行するグループ内で4名がわずかに遅れ気味になり、その中には沢田の姿もあった。しかし、沢田は持ち前の執念で粘り倒し、再び先頭グループへと復帰してみせる。
勝負が決まったのはフィニッシュまで残り200m。ブランニン選手がロングスプリントを開始し、これにセプルベダ選手、シュルツ選手、マッジウェイ選手が反応した。最後は見事な伸びを見せたセプルベダ選手が優勝を飾った。
沢田はトップから4秒遅れとなるも、日本人トップでフィニッシュ。見事に「アジア最優秀選手賞」を獲得した。
今季のコンディションのピークをアジア競技大会に合わせて調整していた沢田は、マウンテンバイク競技で25日にレースを終えたばかり。その後、27日のシマノ鈴鹿ロードレースを経て今週末のおおいた2連戦に挑むという超過密スケジュールを戦い抜いた。「1週間前のアジア大会に向けてしっかり調子を上げて臨んだものの、メダルを逃して悔しい思いをしていた(結果は4位)。それだけに、作り上げた調子を何らかの形で結果に残したいと思っていたので、こうして名誉な賞をいただくことができ、ホッとしている」と胸をなでおろした沢田。レース展開についても「序盤からエースの岡選手が逃げに乗ってくれたおかげで、チームみんなで声を掛け合いながら走ることができた」「今日は最終的に自分が託される形となったが、チーム全体としても非常によく動けていた」と振り返り、チーム一丸となった立ち回りに手応えを口にした。
沢田はオーストラリアで開催されるグラベル世界選手権へ向けて明後日には日本を旅立つ。そしてチームは次戦のツール・ド・九州を経て、シーズン最大の目標である宇都宮ジャパンカップへと向かう。「ジャパンカップでもみんなで良い走りができると感じている。自分は異なった調整となるが、ジャパンカップに向けてもしっかりと仕上げていきたい」と力を込めた沢田。Astemo宇都宮ブリッツェンは過密日程の中でも手応えを積み重ね、勝負のホームレースへと突き進んでいく。
レース後の沢田のコメント
6位に入り、アジア最優秀選手賞を獲得することができた。レースを振り返ると、序盤からエースの岡選手が逃げに乗ってくれたおかげで、チームみんなで声を掛け合いながら走ることができた。天候も涼しく、普段の大分でのレースよりも脚を温存しながら展開を迎えることができた。気づけば先頭集団が11名に絞られる中、うまく立ち回り、最後は最高の結果とはいかなかったが、6位という形でフィニッシュできた。
岡選手が吸収された後、11名が抜け出す展開になったが、住宅街のアップダウン区間ではかなりのアタックがかかると予想していた。そのため、その手前でしっかりと前方に位置取りをし、案の定仕掛けてきた選手に冷静に対応できたことで、決定的な逃げに残ることができた。
最後の11名による攻防では、このコースのフィニッシュが厳しい上りスプリントになるため、今の自分の脚力で動きすぎてしまうと最後まで持たないと判断した。不甲斐ない走りではあったが、集団の後ろについて展開を見極め、少しでも上位でフィニッシュできるよう調整しながら走りきった。
個人としては1週間前のアジア大会に向けてしっかり調子を上げて臨んだものの、メダルを逃して悔しい思いをしていた。それだけに、作り上げた調子を何らかの形で結果に残したいと思っていたので、こうして名誉な賞をいただくことができ、ホッとしている。明後日にはグラベル世界選手権に向けてオーストラリアへ出発し、帰国後はすぐにジャパンカップが控えている。今日は最終的に自分が託される形となったが、チーム全体としても非常によく動けていたので、ジャパンカップでもみんなで良い走りができると感じている。自分は異なった調整となるが、ジャパンカップに向けてもしっかりと仕上げていきたい。引き続きチームへの応援をよろしくお願いいたします。
▼リザルト
1位 エドゥアルド・セプルベダ(リーニン・スター)3h19’53”
2位 ノア・ブランニン(キャッシュ×ボディラップ) +0’00”
3位 エリオット・シュルツ(ヴィクトワール広島) +0’00”
6位 沢田時(Astemo宇都宮ブリッツェン) +0’05”
25位 岡篤志(Astemo宇都宮ブリッツェン) +3’15”
30位 谷順成(Astemo宇都宮ブリッツェン) +3’20”
DNF フォン・チュンカイ(Astemo宇都宮ブリッツェン)
DNF 宮崎泰史(Astemo宇都宮ブリッツェン)
DNF セルジオ・トゥ(Astemo宇都宮ブリッツェン)
※全リザルトは下記URLをご参照ください。
https://www.oita-cyclefes.com/pdf/com10_result_oita_urban_classic_road_race.pdf
© 2008 - 2026 CYCLE SPORTS MANAGEMENT Corp. All Rights Reserved.
No reproduction or republication without written permission.
本サイトで使用している文章・画像等の無断での複製・転載を禁止します。