【レポート】OITA サイクルフェス!!! 2026 おおいたアーバンクラシッククリテリウム
▼開催日
2026年10月3日(土)
▼スタート&フィニッシュ
大分いこいの道(大分市金池南1-5-1地先)
▼出場選手
谷 順成
フォン・チュンカイ
沢田 時
岡 篤志
セルジオ・トゥ
宮崎泰史
▼競技概要
大分いこいの道周辺特設コース 1.2km × 35周 総距離42km
出走:103名
スタート時間:13:00
▼レースレポート
2014年の第1回大会から数えて13回目の開催を迎える「おおいたアーバンクラシッククリテリウム」。Astemo宇都宮ブリッツェンにとって本大会は、過去12大会で通算5勝(優勝率41.7%)、7大会で表彰台を獲得し、表彰台獲得者は延べ9名、2度のワン・ツーフィニッシュを達成するなど、極めて高い実績を誇る相性の良い舞台である。岡篤志が優勝した前回大会に続き、チームとしての連覇と通算6勝目を狙う重要な一戦となる。
会場となる大分駅前の特設コースは、路面状態が良く、完全平坦なハイスピードレイアウト。一方で、1.2kmの周回内に180度ターンやS字コーナーが配置され、激しい加減速と高度な位置取り技術が要求される。レースは終始高速度域で推移しながら、最終的には大集団によるスプリント勝負へもつれ込む可能性が高い。ただ、今大会は周回方向がこれまでと逆回りとなり、それがレース展開を大きく変えることも予想された。
今大会のAstemo宇都宮ブリッツェンは、前回大会王者である岡篤志をエースに据え、強力な牽引力を誇るフォン・チュンカイやセルジオ・トゥ、ゲームメイクに長けたキャプテンの谷順成、沢田時、機動力のある宮崎泰史という6名で挑む。各選手の役割を明確にし、終盤に向けたチームトレインの構築と最終コーナーでの確実なポジショニングを徹底することで、勝負どころの集団スプリントを制しにいく。
<レース前の鈴木監督のコメント>
「走ってみないと分からない部分もありますが、シマノ鈴鹿での失敗をチームでしっかりまとめて、うまく走れるように修正し、優勝を目指してチャレンジしていきます。ゴールスプリントに向けた組み立てとしては、選手たちが『これでいきたい』という形、具体的には岡で勝負する形がありますが、その場合にどのような走りをすればよいか、ラスト5周からいかにエースを良い位置に送り込めるかがキーポイントになることをチームみんなで共有し、話し合いました。こういったレースではアシストの存在が非常に重要になります。アシストに何を求めるのか、どのようなサポートが必要かを、まずはしっかりシミュレーションし、ミーティングでも話し合いました。アシスト陣がしっかり動いて岡を優位な位置に送り込めて、初めて勝負の土台に立つことができます。アシストなしでは厳しいレースになりますので、まずはアシストがチームを優勝争いのできる位置までしっかり引き上げてくれることを期待しています」
レースの最初の周回は、逆回りとなったコースを確認するかのようにひとつにまとまっていたメイン集団だったが、2周目に入るとペースが一気に跳ね上がり、集団は一列棒状へと伸び切るハイスピード展開となった。
チームにとってレースの明暗を分ける大きなアクシデントが起きたのは、残り29周。フィニッシュ手前200m地点で落車が発生し、それを回避しようとした岡が巻き込まれてしまう。腰を強く打ち、リスタートも危ぶまれるほどの衝撃を受けたものの、岡は強い精神力で再びバイクにまたがった。ニュートラル規定により集団最後尾からの復帰となったが、集団は高速化して分断も生じており、岡は自力で位置を上げなければならない厳しい局面に立たされた。それでも冷静さを失わず、闘志を秘めた走りで前方を目指した。
激しい攻防の中、残り26周でクリスティアン・ライレアヌ選手(リーニン・スター)、小石祐馬選手(キナンレーシングチーム)、エリオット・シュルツ選手(ヴィクトワール広島)の3名が先行。ここに残り24周で寺田吉騎選手(シマノレーシング)が合流し、強力な4名の逃げ集団が形成された。
この動きに対し、残り23周で集団先頭に立ったフォンが、もがきながら力強く牽引してペースを引き上げると、これに応えた沢田が白川幸希選手(ヴィクトワール広島)、今村駿介選手(日本ナショナルチーム)を引き連れて追走集団を形成する。しかし、先頭にシュルツ選手を送り込んでいるヴィクトワール広島の白川選手はローテーションに加わらず、沢田と今村選手の2人で前を追い続ける構造を強いられた。目視できる距離に先頭の背中をとらえながらも、ギャップを詰め切れない我慢の時間が続く。
一時4秒差まで追い詰めた沢田ら追走の3名だったが、残り20周に入る直前に集団へと吸収される。集団がこの吸収によって一瞬ペースを落とした隙を突き、先頭の4名はタイム差を20秒まで広げることに成功した。
残り11周で先頭からライレアヌ選手が落車によりレースを降り、逃げは3名へ。集団側はレースを統率するチームが現れず、逃げに有利な状況のまま周回が消化されていく。そこでAstemo宇都宮ブリッツェンはレースを諦めることなく、集団の前方へ集結して懸命に牽引を継続。その働きに応えるかのように、岡は今村駿介選手とともに集団から抜け出し、最後のチャンスを賭けた決死の追走を仕掛けた。
ただ、最終的に先頭への合流は叶わず、ラスト2周は翌日のロードレースのことも考え、安全を優先してフィニッシュ。レースは最後までタイム差を守り切った先頭3名によるスプリント勝負となり、寺田選手が勝機をものにした。
Astemo宇都宮ブリッツェンは、アクシデントに見舞われながらもチーム一丸となって集団を引っ張り、最後まで勝利を追い求めて戦い抜いた。鈴木監督はレース後、「3名の逃げに送り込めなかったことは悔やまれますが、沢田の追走など意図を持った積極的なトライはできました。生じた課題をチームで共有し、より強い組織へと繋げていきます。岡も大事には至っておらず、明日のロードレースに向けて気持ちを切り替え、チーム一丸となって勝利を目指します」と語り、明日への巻き返しを誓った。
レース後の岡のコメント
本当に重要な局面で落車に巻き込まれてしまい、ニュートラルで最後尾に復帰したものの、その時点で集団も分断していて、逃げが決まってしまう厳しい展開になりました。まずは集団に復帰する段階で何周も脚を使ってしまい、後半はチームで追走したものの、最後は逃げ切られてしまって、今日は運もなかったと感じています。落車で腰を強く打ってしまい、転んでしまったことは痛かったですが、怪我は軽い擦過傷で、その後も走り出したら体も動いてくれたので、明日に大きな支障はないかと思います。レース終盤はみんなで牽引し合って追いました。なかなか追い切れず逃げが先行する中、リーニン・スターも追走に加わってくれ、それが崩壊したタイミングで今村選手と自分が抜け出せるタイミングがあったので、最後のチャンスを狙って追走をかけたのですが、捕まってしまいました。ラスト2周に入っていたので、最後は安全にフィニッシュすることを選び、今日は残念な結果に終わってしまいました。明日はUCIのロードレースがあるので、気持ちを切り替えてまた頑張りたいと思います。
レース後の鈴木監督のコメント
3名の逃げグループを先行させ、そこにチームとして送り込めなかったことは非常に悔やまれます。しかし、沢田が追走の動きを見せるなど、意図を持った積極的なトライはできたと感じています。その中で生じた課題や改善点をチーム全体でしっかりと共有し、より強い組織へと繋げていきます。落車した岡についても力強い言葉をもらっており、大事には至っていない見込みです。明日のロードレースに向けて気持ちを切り替え、チーム一丸となって勝利を目指します。
▼リザルト
1位 寺田吉騎(TEAM UKYO)58’01”
2位 エリオット・シュルツ(ヴィクトワール広島) +00’00”
3位 小石祐馬(キナンレーシングチーム) +00’00”
13位 フォン・チュンカイ(Astemo宇都宮ブリッツェン) +00’10”
23位 沢田時(Astemo宇都宮ブリッツェン) +00’10”
30位 岡篤志(Astemo宇都宮ブリッツェン) +00’18”
50位 セルジオ・トゥ(Astemo宇都宮ブリッツェン) +00’58”
61位 谷順成(Astemo宇都宮ブリッツェン) +01’37”
DNF 宮崎泰史(Astemo宇都宮ブリッツェン)
※全リザルトは下記URLをご参照ください。
https://www.oita-cyclefes.com/pdf/com8_result_oita_urban_classic_criterium.pdf
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