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2026/05/10 レース

【レポート】ツール・ド・熊野 第4ステージ 太地半島周回コース(UCIアジアツアー2.2)

【レポート】ツール・ド・熊野 第4ステージ 太地半島周回コース(UCIアジアツアー2.2)

 

▼開催日

2026年5月10日(日)

 

▼スタート&フィニッシュ

くじら浜公園(和歌山県東牟婁郡太地町太地)

 

▼出場選手

谷 順成

増田成幸

沢田 時

岡 篤志

武山晃輔

宮崎泰史

 

▼競技概要

太地半島周回コース パレード0.7km + 9.8km + 10.5km × 9周 総距離104.3km

出走:56名

スタート時間:10:00

 

いよいよ第26回ツール・ド・熊野も最終日を迎え、ラスト飾るのは熊野灘に突き出した太地の町だ。熱帯植物のヤシ、シュロが並ぶ観光地でもあり、海の見える景色は前日の千枚田とはまた違う日本の美しさを感じさせる。

 

太地港からの登り坂、太地小学校前の急な下りのヘアピンカーブなど見どころの多いコースは沿道の観客も多く、最後の力を振り絞る選手たちに力を与えてくれるだろう。

 

総合上位勢は4位までがタイム差30秒以内と少なく、Astemo宇都宮ブリッツェンはエースの岡篤志が48秒差の8位だ。ステージ優勝とさらなる総合順位のジャンプアップのため、谷順成、増田成幸、沢田時、武山晃輔、宮崎泰史のフルメンバーでアシストする。

 

<レース前の鈴木真理監督のコメント>

「ここまで総合(順位)を上げることができず、あまりいい結果とは言えません。今日は逆転というかステージ優勝、少しでも総合を上げられるように頑張りたい。とにかくキツい展開に持っていって(第2ステージの)古座川のような、スプリンターが脚が削れた状態でしっかり総合もジャンプできるようチームで作っていきたいです。悔いが残らない走りをもちろんするのですが、結果が大事です。そこを意識して走りたい」

 

快晴の最終ステージ。開始早々、Astemo宇都宮ブリッツェンは沢田が積極的な動きを見せて数名とアタックを仕掛けた。その動きはすぐに吸収されてしまうものの、すぐに別の動きがあり、沢田を含む6名の選手がメイン集団から抜け出しに成功する。

 

沢田のほか、山本哲央選手(TEAM UKYO)、小石祐馬選手(KINAN)、山本大喜選手(VC FUKUOKA)、留目夕陽選手(愛三工業レーシングチーム)、山口瑛志選手(レバンテフジ静岡)と実力ある選手たちがそろう逃げグループが形成された。2周目に設けられた中間スプリントポイントは先頭の留目選手に続き、沢田が2番手で通過している。

メイン集団は総合リーダーのルーク・バーンズ選手を抱えるヴィクトワール広島がコントロール。周回を重ね、5周目の中間スプリントポイントは沢田が1位通過した。沢田のスプリントポイント獲得は、岡の総合順位を守るための動きだ。

 

後続とのタイム差が30秒を切った6周回目、小石選手が単騎で仕掛けた。個人タイムトライアルで2023年に全日本を制した独走力のある彼が抜け出すと、一方で沢田を含むほかの選手たちは後方集団に戻る形に。しばらく一人旅を続けた小石選手だったが、後方からシマノレーシングの山田拓海選手が追いかけてきた。後続はヴィクトワール広島勢が先頭を牽き、約1分で追走する。

 

8周目で山田選手が小石選手にジョインすると、総合リーダーから48秒差、総合9位に位置する山田選手に危機感を感じたメイン集団でも動きが起こる。集団は活性化して、ヴィクトワール広島以外のチームも集団の牽引に参加。Astemo宇都宮ブリッツェン勢も前方を位置取りする。

 

8周目を終えてコントロールラインを増田が4位、武山が5位、谷が7位、宮崎が11位で通過。エースの岡を温存しながらライバルチームとともに先頭を追う。小石選手と山田選手が最終周回に突入すると、メイン集団とのタイム差は約30秒になっていた。小石選手は太地港からの登り坂で山田選手を置き去りにすると再び一人旅を始めるが、それも残り半周で幕を閉じた。

 

メイン集団から総合3位のニルコ・シンシェフ選手(LI NING STAR)が仕掛けて小石選手をとらえると、そのままアタック。先頭に立つと今度は総合リーダーのルーク・バーンズ選手(ヴィクトワール広島)、総合2位のニコロ・ガリッボ選手(TEAM UKYO)が自ら動いて追いかける。

 

シンシェフ選手が逃げ切った場合、タイム差次第で総合争いも順位が入れ替わる可能性が出てきた。そのままシンシェフ選手は追走を許さず、独走でフィニッシュラインに飛び込んだ。2位以下は集団スプリントとなり、アンドレア・ダマト選手(TEAM UKYO)に続いて岡が3位に食い込んだ。

 

シンシェフ選手は総合順位を2位に押し上げ、岡も日本人選手トップとなる総合6位になった。総合優勝を決めたバーンズ選手と岡の総合タイム差は44秒。悔しさの残る結果だが、岡は「最後やれることはやってポディウムに乗ることはできた。最低限よかったかなと思います」と締め括った。

 

たった51名の完走に終わった第26回大会。厳しい4日間ながら、Astemo宇都宮ブリッツェンは誰一人欠けることなくフルメンバーで走り切った。これは5月24日から開幕するツアー・オブ・ジャパンや、まだまだ続く今シーズンを乗り切る大きな自信になるだろう。

レース後の岡のコメント】

今日は最後のチャンス。悔いの残らないように走るプランでしたが、序盤の逃げの選別を失敗してしまい、自分の総合を逆転できる選手を逃げにのせてしまいました。ボーナスタイムで途中逆転されてしまいましたが、そこから中盤にかけてチームメイトが牽引に加わってくれて最後はまとめてくれた。一人には逃げ切られてしまったのですが、スプリントで3位に入ることができてボーナスタイムで総合は巻き返せたと思います。

ステージ優勝と目標にしていた総合優勝には届きませんでしたが、最後やれることはやってポディウムに乗ることはできました。最低限よかったかなと思います。自分自身、この熊野に向けてコンディションを合わせてこれたと思いますが、レース展開のミスや年々海外チームのレベルも上がって、現状維持の強さではやはり優勝できないとひしひしと感じました。

 

▼第4ステージのリザルト

1位 ニルス・シンシェク(LI NING STAR) 2h31’18”

2位 アンドレア・ダマト(TEAM UKYO) +0’10”

3位 岡篤志(Astemo宇都宮ブリッツェン) +0’10”

 

23位 谷順成(Astemo宇都宮ブリッツェン) +0'45"

33位 増田成幸(Astemo宇都宮ブリッツェン) +1’22"

34位 宮崎泰史(Astemo宇都宮ブリッツェン) +1’22"

42位 武山晃輔(Astemo宇都宮ブリッツェン) +5'00"

44位 沢田時(Astemo宇都宮ブリッツェン) +7'01"

 

▼最終総合リザルト

1位 ルーク・バーンズ(ヴィクトワール広島) 11h01’25”

2位 ニルス・シンシェク(LI NING STAR) +0'01”

3位 ニコロ・ガリッボ(TEAM UKYO) +0’14”

 

6位 岡篤志(Astemo宇都宮ブリッツェン) +0’44”

24位 谷順成(Astemo宇都宮ブリッツェン) +10’02”

28位 宮崎泰史(Astemo宇都宮ブリッツェン) +11’15”

33位 増田成幸(Astemo宇都宮ブリッツェン) +13’06”

39位 沢田時(Astemo宇都宮ブリッツェン) +16’40”

46位 武山晃輔(Astemo宇都宮ブリッツェン) +19’07”

※全リザルトは下記URLをご参照ください。

https://www.tourdekumano.jp/wp/wp-content/uploads/2026/05/Kumano-C08.pdf