ニュース:レース

2026/10/18 レース

【レポート】宇都宮市制130周年記念 SUBARU presents 2026宇都宮ジャパンカップサイクルロードレース

【レポート】宇都宮市制130周年記念 SUBARU presents 2026宇都宮ジャパンカップサイクルロードレース

 

▼開催日

2026年10月18日(日)

 

▼会場

宇都宮市森林公園(栃木県宇都宮市福岡町1074-1)

 

▼出場選手

谷 順成

増田成幸

沢田 時

岡 篤志

武山晃輔

宮崎泰史

 

▼競技概要

宇都宮市森林公園周回コース 10.3km×14周

総距離:144.2km(山岳賞は3周、6周、9周、12周)

出走:109名

スタート時間:10:00

▼レースレポート

クリテリウムから引き続き、最高の天気に恵まれた宇都宮市森林公園。今年も沿道に多くの観客が訪れ、アジア最高峰のレースを心待ちにしていた。Astemo宇都宮ブリッツェンにとっては最も力の入る地元開催のビッグレースだ。

 

宇都宮市森林公園周回コースを14周する本大会。KOM(山岳賞ポイント)のある古賀志山へのヒルクライムは選手にとってはキツいが、観客はまるでツール・ド・フランスの山岳コースような応援ができる。目の前で世界レベルの走りを味わえる。

 

<レース前の鈴木真理監督のコメント>

レース日和になった。雨の心配もなくレースに集中できる。昨日のレースの走りを見て、昨年ほどパンチ力を海外勢になかった。もしかしたらチャンスがあるかもしれない。目標を10位以内にまずは置いている。山岳ポイントより、UCIポイントを優先。オリンピックに向けての選手選考、ナショナルチーム入りにとっても重要になってくる。アジア1位の選手を出しつつ、10位以内を目指して頑張りたい。

 

<レース前のキャプテン・谷のコメント>

1年間自分たちのやってきたことを信じて戦っていきたい。チームの作戦を達成できるようにしたいが、自分たちでレースをどうこうする大会ではない。実力はワールドツアーチームが上なので、いかにその中で自分たちがうまく立ち回っていくかが重要になる。ずっと全力で走るだけと思っている。気持ちでなんとか上位に自分を持っていきたい。

 

<レース前の岡のコメント>

クリテリウムとロードレースではまったく別のレースになる。今日の方が圧倒的にキツいが、コンディションはいいと感じているので全力を尽くしたい。レース展開によるが、序盤から下りの中切れが起こる可能性もある。前の方で登り、下りに入るのが大事になってくると思う。そこから自分自身の脚力、スタミナの勝負になるので、そこでどこまで我慢できるかが重要。格上のチームにも気持ちで負けないようにしたい。

 

<レース>

チーム紹介では今シーズン限りでの退団が決まっている武山晃輔が「ちょっと感傷に浸りたいところだが、それはレースの後にして、大舞台でチームの力を合わせたい」と力強くコメント。観客からも「タケヤマ〜!」と何度も声がかかっていた。増田も「厳しいレースになるのは間違いない」と闘志をみなぎらせる。

 

大歓声の中、10時にスタートしたロードレース。序盤から早くも動きがあった。TUDORプロサイクリングチームのファビアン・ヴァイス選手が抜け出したのを皮切りに、14名の小集団が逃げグループを形成。リドル・トレックなど海外勢が大半を占める中、国内選手は愛三工業レーシングチームの留目夕陽選手と織田聖選手、キナンレーシングチームの山本元喜選手の3名が入っている。Astemo宇都宮ブリッツェン勢はメイン集団に逃げには乗れず、メイン集団で追走。

 

3周回目、最初のKOMは山本選手が獲得した。3周を終えた時点で逃げる14名と後続のタイム差は2分20秒ほど。レースはまだ前半、メイン集団は先頭グループを泳がせているのだろう。しばらく大きな動きもなく周回を重ねていく。

6周回目、2度目のKOMも国内選手がトップ通過。2026年の全日本選手権覇者の留目選手がスルスルと抜け出して2位通過に19秒差でKOMを獲得している。Astemo宇都宮ブリッツェンは宮崎泰史がメイン集団から遅れてしまった。

 

8周回目を迎えるころには、メイン集団も最終盤を見据えてじょじょに高速化。先頭グループとのタイム差を詰めて複数に分裂、生き残りをかけたサバイバルレースになってくる。8周目の終盤、田野の交差点を過ぎたアップダウン区間を利用して、逃げる選手たちがつかまった。

 

いよいよ本気を出してきた海外勢。Astemo宇都宮ブリッツェンは谷順成が残り5周で先頭と18秒差の第2集団に。続く第3集団では、岡、沢田時が脚を温存する。7周回を終えてリタイアした宮崎は「チームは集団待機で、できるだけ上位でゴールできるように」とコメント。

 

11周目の古賀志山の山頂でベン・ヒーリー選手(EFエデュケーション・イージーポスト)がトップ通過、2位通過は米国チャンピオンジャージを着るクイン・シモンズ選手(リドル・トレック)になったかと思うと、12周目4回目のKOMは順位が逆転。シモンズ選手がKOMを獲得し、ヒーリー選手がすぐ後ろで睨みをきかす。ここは譲っても、優勝は譲る気はない。ワールドツアー選手のガチンコ勝負に沿道の観客は大賑わいだ。

 

KOMを下り、2名の一騎打ちを約20秒差で5名が追走する形になった。しかし、優勝争いはシモンズ選手とヒーリー選手に絞られた。Astemo宇都宮ブリッツェンは谷が30番手あたりに食らいついている。

 

ついに先頭はファイナルラップに突入。谷も25番手で最後の古賀志山に向かうが、その少し前の19番手に留目選手がいる。アジアンベストライダーも厳しくなった。最後のKOMをヒーリー選手、シモンズ選手の順で通過し、勝負は残り3km。田野の交差点を過ぎた時点で駆け引きが始まった。

 

お互いの顔をうかがい、さらに後続を気にする。ファンの待つフィニッシュ地点に姿を見せた二人。一枚上手だったのは、最後のアップダウンでシューズを締め直し、スプリント勝負に備えたシモンズ選手だ。ヒーリー選手を突き放し、敬礼のパフォーマンス付きで見事に優勝を決めた。国内勢は、留目選手が3分21秒遅れの21位で日本人最高位に。

 

Astemo宇都宮ブリッツェンは谷の26位がチーム最高位。40位以内のためUCIポイントも獲得、キャプテンの意地を見せた。岡も32位でUCIポイントを獲得できた。沢田は43位。増田、武山、宮崎はDNF。完走は48選手。

▼レース後の谷のコメント

最近日本人がトップ10に入れない厳しい状況が続いていたので、優勝を目指したいがまずは自分たちの実力を考えて10位前後を目指し、その結果アジア最優秀選手を持ち帰ろうとした。自分か岡選手が最後に勝負ができるようにチームが動く作戦だった。

逃げは乗るべきだったが、あの逃げは途中で捕まって振り出しに戻り、終盤勝負にもつれ込むと思った。自分が残り5、6周のペースアップで外国人選手たちの追走に乗れたが、そこからさらにもう1回いかれた時に振り落とされてしまった。後ろで5、6人で回すだけになってしまい、自分にもう少し力があれば十分戦えたと思うので本当に力負け。

最後はペースを維持することをみんなで意識して走った。毎年苦しいレースだが、Astemo宇都宮ブリッツェンへの応援が一番多かった。個人の名前も多く呼んでいただいて、それで踏ん張れた。また1年、レース活動と地域に根差した活動を続けて、もっと地元の皆さんに愛されるチームを目指していきたい。

▼レース後の鈴木監督のコメント

前半は近年ないくらいレースが落ち着いていた。チャンスあるかと思ったが、中盤以降ペースが上がり対応できなかった。(前半の)逃げに入らなくても問題はなかったが、チームの目標はやはりUCIポイントを獲ることと10位前後の目標。その中のアジア1位だった。できることはやれたと思う。今の力は出せた。

(来年に向けて)対応ができなかったことは真摯に受け止め、これを忘れないように。しっかり残れるような力をつけるために頑張らないといけない。ペースアップしてきた時に1発目2発目でもう終わってしまった。それを3発目4発目と着いていった上での10位前後。もう1歩2歩足りなかったと思う。

沿道からたくさんの声をかけていただき、選手の力になった。ありがとうございました。

 

▼リザルト

1位 クイン・シモンズ(リドル・トレック) 3h33'02"

2位 ベン・ヒーリー(EFエデュケーション・イージーポスト) +0'00"

3位 イェノ・ベルクムース(ロット・アンテルマルシェ) +1'12"

 

26位 谷順成(Astemo宇都宮ブリッツェン) +7’38”

32位 岡篤志(Astemo宇都宮ブリッツェン) +8’09"

43位 沢田時(Astemo宇都宮ブリッツェン) +8’09”

DNF 増田成幸(Astemo宇都宮ブリッツェン)

DNF 武山晃輔(Astemo宇都宮ブリッツェン)

DNF 宮崎泰史(Astemo宇都宮ブリッツェン)

 

▼山岳賞

3周目 山本元喜(キナンレーシングチーム)

6周目 留目夕陽(愛三工業レーシングチーム)

9周目 ハンネス・ウィルクシュ(TUDORプロサイクリングチーム)

12周目 クイン・シモンズ(リドル・トレック)

 

▼アジア最優秀選手賞

留目夕陽(愛三工業レーシングチーム)

 

▼U23最優秀選手賞

バーリント・フェルドホッフェル(バーレーン・ヴィクトリアス)

 

※全リザルトは下記URLをご参照ください。

https://www.japancup.gr.jp/wp/wp-content/uploads/2026/10/Communique5_Result_RR.pdf