【レポート】JCX / JCFシリーズ 東北シクロクロス 第1戦 わたりラウンド
▼開催日
2025年10月26日(日)
▼会場
鳥の海公園
宮城県亘理郡亘理町荒浜築港通48-1
▼出場選手
沢田 時
▼距離
1周3キロ×6周=18km
▼レースレポート
ロードレース、マウンテンバイクで力を発揮してきた沢田のシクロクロスシーズンがスタートした。前日、ロードチームは群馬CSCロード10月大会に出場し、岡篤志が優勝。沢田はいい形でバトンを受け取った。
今回のJCX / JCFシリーズ 東北シクロクロス 第1戦 わたりラウンドには、現・シクロクロス日本チャンピオンの織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)選手、副島達海(TRK Works)選手、元ブリッツェンの小坂光(Utsunomiya Lux)選手など、強豪が名を連ねる。沢田は、ロードレースやマウンテンバイクで獲得した力をシクロクロスでも存分に発揮したいところ。そして、Astemo宇都宮ブリッツェンの沢田時としてシクロクロスのレースに臨むのは初。いろいろな意味で勝利を飾りたいレースとなった。
今回のレースの舞台は、付近に海や温泉もある鳥の海公園。距離は1周3kmで、急こう配の上りも含まれている厳しいコースだ。しかも会場入りした際は小雨。泥が多い状況だった。
レースは14時10分にスタート。早速、沢田と織田選手が先行し、さらに副島選手もつくが1周目の中盤からは沢田と織田選手が2人で抜け出す形になる。1周目完了時で、既に体中に泥がつくコンディションだったが、この状況が沢田の追い風となる。泥でランニング区間が多く、バイクの乗り降りの判断が求められる展開は、沢田の昔からの得意分野だ。
レースはその後、沢田と織田選手のマッチレースに。4周目から徐々に沢田がリード、5周目に30秒ほどのタイム差がついていた。しかし、沢田に油断はなかった。「差は開いたが、一度縮まる場面があったので(織田選手が)諦めていないと思い、しかも何が起こるわからないほどコースが荒れていたので、自信はあったものの確信はしないように、安全策をとりすぎず踏むところは踏んだ」と振り返る。
その後も冷静に走り続けた沢田。最後は独走となり笑顔でフィニッシュラインをトップで通過し、今季シクロクロス初出場で優勝を飾った。出走者75名で完走者はわずか10名の厳しいレースを制した。
実は沢田、先週シクロクロス(同レース)に向けて4分ほどの周回コースを作り、自作シケインも設置したとSNSで発信。しかも1か月ほど前、今回のレース会場に練習に訪れていたのだ。「コース特性も理解していたし、今年は早い時期からシクロクロスバイクに乗って技術的なトトレーニングもしていた。開幕戦だったが、バイクとの一体感は高かった。難しい悪路のコンディションで活きたと思う」と振り返る。
いい形でシクロクロスシーズンをスタートさせた沢田。来月も複数のレースをこなし、12月の宇都宮シクロクロス2連戦、全日本選手権に臨む。
【レース後の沢田のコメント】
「ランニングが多くなると思っていたが、それは自分得意とするコンディション。きょうはライバルも揃っていたが自分向きのコースだと思っていたので勝てる思って、気持ちはキツかったけど頑張った。来週は、タイでグラベルレース、そして幕張シクロクロス。そこからレースが続く。きょうのように雨というわけにはいかず、ドライで高速なレースも増えてくると思うので、全日本に向けてきょうのようなコースだけでなく、幅広く勝てるようにしっかりコンディションを上げていければと思う。ただ、きょうは、開幕戦勝てて非常にいい形でスタートでき、昨日のみんなの群馬のレースに続くことができてよかった。『シクロクロスも頑張って』とジャパンカップの時にサポーターのみなさんに声をかけていただき、それを胸に頑張れました。今シーズン全日本で勝てるように頑張ります。引き続き、よろしくお願いいたします」
▼リザルト
1位 沢田時(Astemo 宇都宮ブリッツェン) 1:01:33.4
2位 織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)+0:57
3位 副島達海(TRK Works)+2:57
※全リザルトは下記リンクでご参照ください。
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