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2025/06/08 レース

【レポート】JBCF Jプロツアー第7戦 石川ロードレース

【レポート】JBCF Jプロツアー第7戦 石川ロードレース

 

▼開催日

2025年6月8日(日)

 

▼スタート

山橋簡易郵便局付近(福島県石川郡石川町南山形中野沢94)

 

▼フィニッシュ

特別養護老人ホームさくら荘付近(福島県石川郡石川町大字南山形字中野沢54)

 

▼出場選手

谷 順成

岡 篤志

フォン・チュンカイ

ルーベン・アコスタ

武山晃輔

菅野蒼羅

阿蘓来夢

秋元 碧

 

▼競技概要

福島県石川町・浅川町周回コース 13.6㎞ ×10周  総距離136.0㎞

出走:114名

スタート時間:12:05

▼レースレポート

 

Jプロツアー第7戦石川ロードレースは、大会としては22回目となる伝統的なレース。1周回が13.6kmと長く(参考までに宇都宮ジャパンカップが1周10.3km)、ラスト4kmが上りとなり、その他も上りと下りしかないため、「本当に強い選手が勝つ」と言われるレースだ。

 

現在Jプロツアーチームランキング1位の宇都宮ブリッツェンからは谷順成、岡篤志、秋元碧、武山晃輔、菅野蒼羅、阿蘇来夢、フォン・チュンカイ、ルーベン・アコスタの8名が出場。岡は2019年の今大会で集団スプリントを制して優勝。菅野は2021年のジュニアユースカテゴリーで優勝している。なお、沢田時は同日に開催されているマウンテンバイクのレースに回った(結果は優勝)。またフォンは4月末に右手中手骨を骨折して戦線離脱をしており、今回が復帰レースとなった。今季加入の秋元(18歳)、阿蘓(20歳)がメンバー入りして走ることにも注目したい。阿蘓は6月1日に契約したばかりで、⼀輪⾞競技で世界チャンピオン、⽇本チャンピオンに輝いた経歴を持つ。

 

<レース前の鈴木監督のコメント>

「ツール・ド・熊野、ツアー・オブ・ジャパンとハードなステージレースが終わり、少し息抜きをしたあとのレース。序盤はレース勘を取り戻すような感じになるのではないか。選手の調子は悪くない。今回はケガ明けのフォン選手、また若手の菅野選手、秋元選手、阿蘇選手が出場する。若手の選手がどれだけ走れるのかを測る機会がなかなかないので、3人揃ってエントリーすることができたのはチームとしても価値が高い。Jプロツアーのチームランキング1位でこのレースを走るが、その順位を維持するよりは、全日本選手権の2週間前になるため、全日本で優勝できるように、脚を試しながら走ってほしい」

 

<レース前の菅野のコメント>

「学法石川高校時代、1人での練習でも何度も走ってきたコース。知り尽くしているコースなので、自分から積極的にレースを動かしていきたい。2021年のこの大会のジュニアユースで優勝した。沿道からプロのレースを見て、“絶対にプロになってこのレースを走りたい”と思ったので、夢が叶った。しっかり結果を出していきたい」

 

逃げが決まることも多いこの大会で、今回も序盤から多くのアタックが見られた。1周目から12名のエスケープが形成され、チームからは谷と武山が乗る。ただこの逃げは大きすぎたためほどなく捕まるが、2周目の5名の逃げにも谷がジョイン。そのまま逃げ続ける。

7周目に入るときには逃げと集団の差は10秒ほどに縮まり、集団前方で次の逃げへの激しい動きが起こる。それには武山が対応。一時は岡が逃げに乗るシーンも見られた。114名でスタートしたが、メイン集団68名になるほど、激しいアタック合戦が繰り返された。そんな中、8名の逃げに谷と武山が乗る。

 

谷、武山の逃げは8周途中でつかまるが、直後に金子宗平選手(群馬グリフィンレーシングチーム )がアタック。金子選手は先の8名の逃げにも乗っていたが、捕まっても諦めずに踏み直したパターンだ。個人タイムトライアルの現全日本チャンピオンで登坂にも強い。最も逃がしてはならない選手であったため、森田叶夢選手(京都産業大学)が単独で追って、前が2名となる。

 

そのまま9周目に入り、宇都宮ブリッツェンとしてはこの逃げを捕まえたい意志を集団に示すが、強調してくれるチームが少なく、谷が集団を牽引し、岡もその直後で逃げを追う。集団は23名まで減り、チームで残っていたのは谷、岡の他にアコスタと菅野の4名。

 

9周目の終わりごろ森田選手が遅れて金子選手単独となり、30秒差でファイナルラップへ。今度は菅野が集団を引き、金子選手を追う。菅野の脚が終わると、残り4km地点の上りが始まる頃に、今度はアコスタが仕事をし、チームは勝利を諦めなかった。

 

ただ金子選手の逃げ切りが濃厚となった頃、2位、3位争いで集団に牽制が始まる。その緩んだ隙をついて阿見寺俊哉選手(アヴニールサイクリング山梨)が飛び出しに成功する。

 

岡も脚を溜めつつフィニッシュを目指し、集団スプリントをしながらも、あともう少しで阿見寺選手に追いつくところであったが、3位となった。チームとしては大いに仕事をしたレースであり、最低限表彰台は確保した。完走者は30名だった。

 

鈴木監督の言う通り2週間後が今年最大のターゲットの全日本選手権(日本サイクルスポーツセンター)のため、そこに向けていい刺激が入り、チームの連携もうまく機能していることが確認されたので、次に繋がる“内容のあるレース”となった。またアコスタも7位と上位に入ったため、Jプロツアーランキング1位を守って次戦の広島三原ロードレース(7月5日)に臨む。

【レース後の岡選手のコメント】

チームとして序盤は先手を打つことができて良い展開だった。後半、金子選手の逃げを許してしまい、集団内で協調してくれるチームがなかなかなくて、ブリッツェンとしては最終局面で枚数がなく、自分自身で集団を牽引しなければならなくなり、最後追いつけず3位という結果になってしまった。結果は悔しいものだが、いいコンディションで走れたのは次に繋がったとは思う。金子選手に追いつかないと判断してからは、少し脚を温存する走りに切り替えたが、その影響で阿見寺選手の飛び出しを許してしまい、逃げ切らせてしまった。最後は阿見寺選手にかなり迫ることはできたが、2位に届かなかったのは悔しい。全日本選手権が今年の大一番となるので、そこに向けていい刺激を入れることができた。頑張りたい。

▼リザルト

1位 金子宗平(群馬グリフィンレーシングチーム )3h19’02”

2位 阿見寺俊哉(アヴニールサイクリング山梨) +0’16”

3位 岡篤志(宇都宮ブリッツェン) +0’17”

 

7位 ルーベン・アコスタ(宇都宮ブリッツェン) +0’19”

20位 菅野蒼羅(宇都宮ブリッツェン)+2’29”

30位 谷順成(宇都宮ブリッツェン) +10’01”

DNF 武山晃輔(宇都宮ブリッツェン)

DNF フォン・チュンカイ(宇都宮ブリッツェン)

DNF 阿蘓来夢(宇都宮ブリッツェン)

DNF 秋元碧(宇都宮ブリッツェン)

 

※全リザルトは下記URLをご参照ください。

https://jbcfroad.jp/wp-content/uploads/2025/03/%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%89%E3%83%AA%E3%82%B6%E3%83%AB%E3%83%88_JPT-1.pdf