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2026/03/17 レース

【レポート】2026 ツール・ド・台湾 第3ステージ(UCIアジアツアー2.1)

【レポート】2026 ツール・ド・台湾 第3ステージ(UCIアジアツアー2.1)

 

▼開催日

2026年3月17日(火)

 

▼スタート

高雄市・佛光山佛陀記念館(Fo Guang Shan Buddha Museum)

 

▼フィニッシュ

高雄市・高雄国家體育場(Kaohsiung National Stadium)

 

▼出場選手

フォン・チュンカイ

セルジオ・トゥ

増田成幸

岡篤志

宮崎泰史

 

▼競技概要

高雄市・佛光山佛陀記念館~旗山~美濃~六龜~桃源~甲仙~杉林~旗山~大樹~燕巢~大社~楠梓~左營~高雄市・高雄国家體育場 146.44km

出走:102名

スタート時間:10:00(現地時間)

▼レースレポート

 

大会3日目、戦いの舞台は台湾南部の中心都市、高雄市へと移る。第3ステージは、壮大な宗教・文化の拠点である佛光山佛陀記念館をスタートし、旗山、美濃、六亀などの客家文化が色濃く残る山間部を経て、再び市街地へと戻る総距離146.44kmのロングコースだ。フォン・チュンカイの生まれ故郷の近くでもある。

 

レースは佛陀記念館をパレード走行で出発した後、序盤の41.70km地点には第1中間スプリントポイントが設置されており、平坦区間での激しいポジション争いが予想される。

 

しかし、本ステージの最大の勝負どころは、中盤に待ち構える連続した山岳区間だ。57.10km地点に3級山岳、そして73.54km地点には本ステージ最高標高621mの2級山岳が立ちはだかる。さらに92.62km地点の4級山岳を越えた後、レースは一転してハイスピードな平坦路へと戻り、115.84km地点と136.05km地点の連続する中間スプリントを経て、高雄国家體育場へのフィニッシュへと向かう。

 

Astemo宇都宮ブリッツェンは1人も欠くことなくフォン・チュンカイ、セルジオ・トゥ、岡篤志、宮崎泰史、増田成幸がスタートした。

 

【レース前の増田のコメント】

「現状、自分たちは総合順位でマークされる立場にはありません。マークは実質ゼロだと思っているので、そこを逆手に取って、今日は逃げに乗るような積極的な展開に持ち込み、何かを掴み取って宇都宮に持ち帰りたいという思いが非常に強いです。まずはステージ優勝を貪欲に狙っていきたいですね。コース上には山岳賞やスプリントポイントがいくつか設定されていますが、個人的には昨日、上りの前ですべての脚を使い切ってグルペットでゴールしているため、山岳賞などのポイント争いには絡んでいません。理想としては、やはり岡と一緒に逃げに乗って、何かおもしろい仕掛けができればと考えています。スプリンターチームは今日、明日とフィニッシュに向けて強力にまとめてくるでしょうが、可能性は決してゼロではありません。果敢にチャレンジしていきたいです」

 

【レース前のトゥのコメント】

「コンディションは良いです。昨日は総合を狙うという目標がありましたが、状況が変わったので、今日は作戦を切り替えていくことになるでしょう。自分としては逃げに乗りたいと考えています。全力でトライしてみます」

 

【レース前の鈴木監督のコメント】

「昨日の展開を受けて、今日からは各チームのミッションがより明確になってくるはずです。我々Astemo宇都宮ブリッツェンとしては、やはりステージ優勝を一番の目標として、しっかり狙っていきたいと考えています。今日はコース上に3つの山岳ポイントがありますが、そこで上手く逃げに乗ることができれば、山岳賞のチャンスも見えてくるでしょう。このステージで着実にポイントを稼いでおくことができれば、最終ステージでもさらにチャンスが広がると信じています。その最終ステージまでできることを残す…そんなレースにしたいです」

 

気温は27度。初夏のような過酷な条件下で行なわれた第3ステージは、スタートからフィニッシュまで一瞬の緩みもない「超高速の消耗戦」となった。

 

アクチュアルスタート直後から激しいアタック合戦が勃発。Astemo宇都宮ブリッツェンは、事前の宣言通りセルジオ・トゥがファーストアタックに反応して逃げを牽引。その後もチーム全体で代わる代わる攻撃を仕掛け、常に逃げを打とうという積極性を見せる。

 

レース中盤、タイムボーナスを狙う総合上位勢の思惑により、逃げがまったく容認されない展開が続いた。最初の山岳ポイント手前では、フォンが一時4名の逃げグループを形成。さらにフィニッシュまで残り96km地点では、宮崎を含む6名の有力な逃げが確定したかに見えたが、リーダージャージを擁するLotto IntermarchéやEquipo Kern Pharmaがコントロールするメイン集団の猛追により、いずれも吸収された。特に残り72.9km地点に設定された2つ目の山岳ポイントの手前では、Equipo Kern Pharmaの強力な引きにより集団が崩壊。岡、増田、宮崎が遅れた同じグループにいたため、協調して前を追った。

 

その後も岡が残り26km地点で鋭い飛び出しを見せるなど、ブリッツェン勢は最後まで「逃げ切り」の可能性を追い求めたが、スプリントポイントでのタイムボーナスを狙う Matthew FOX選手(Lotto Intermarché)ら総合勢の厚い壁が、決定的な引き離しを許さない。

 

結局、レースは一度も逃げが定まらないまま、3時間にわたるアタック合戦の末に集団スプリントへ。最終局面、集団の先頭に立って力強く牽引する増田の献身的な姿、そして前方にポジションを上げる岡の姿が見られた。激しいスプリント勝負の結果、Paul HENNEQUIN選手(Euskaltel-Euskadi)の先行をかわした Matys GRISEL選手(Lotto Intermarché)がステージ優勝を飾った。岡は集団スプリントの最前線でフィニッシュし、シングルリザルトの9位。共に先頭集団で戦った増田は岡が先頭トレインに乗ったのを見送り、さらにフィニッシュ前に起こった落車を避けながらの50位(従ってトップとのタイム差はなし)。フォンは残念ながらレース中盤でのメカトラで遅れたが、チーム全員が無事に帰ってきた。優勝したGRISEL選手のレース平均スピードは実に47.12km/hだった。

 

結果として集団スプリントに持ち込まれたものの、スタートからフィニッシュまで一度も攻撃の手を緩めなかったAstemo宇都宮ブリッツェンの姿勢は、明日以降の反撃に向けた強い意志を感じさせるものとなった。明日はさらに南下し、中間スプリントポイントを3つ含む平坦ステージ。再びチャンスを狙っていきたい。

レース後の岡のコメント】

今日のレースは序盤からなかなか逃げが決まらない展開でしたが、中盤の山岳区間でEquipo Kern Pharmaによる強力なペースアップがあり、自分もそこでかなり苦しい走りとなりました。さらに、不運なトラブルも重なって集団から遅れてしまったのですが、そこから長い距離を追い続けてなんとか集団に復帰することができました。最終的にはスプリント勝負に加わることができましたが、追走に脚を使い果たしていたこともあり、厳しい状況のなかでの9位という結果に終わりました。まずはしっかり身体を休めて、明日からのステージに向けて気持ちを切り替えて頑張りたいと思います。

▼第3ステージリザルト

 

1位 Matys GRISEL(Lotto Intermarché) 3h06’28”

2位 Paul HENNEQUIN(Euskaltel-Euskadi) +0’00”

3位 寺田吉騎(Team UKYO) +0’00”

 

9位 岡篤志(Astemo宇都宮ブリッツェン) +0’00”

50位 増田成幸(Astemo宇都宮ブリッツェン) +0’00”

65位 宮崎泰史(Astemo宇都宮ブリッツェン) +7’25”

77位 フォン・チュンカイ(Astemo宇都宮ブリッツェン) +8’03”

80位 セルジオ・トゥ(Astemo宇都宮ブリッツェン) +8’03”

 

 

▼第3ステージ終了後の総合リザルト

 

1位 Matys GRISEL(Lotto Intermarché) 7h27’42”

2位 Luke Matthew FOX(Lotto Intermarché) +0’04”

3位 Jordi LOPEZ CARAVACA(Euskaltel-Euskadi) +0’07”

 

48位 岡篤志(Astemo宇都宮ブリッツェン) +6’43”

59位 増田成幸(Astemo宇都宮ブリッツェン) +8’41”

65位 宮崎泰史(Astemo宇都宮ブリッツェン)+11’25”

82位 フォン・チュンカイ(Astemo宇都宮ブリッツェン) +16’44”

86位 セルジオ・トゥ(Astemo宇都宮ブリッツェン) +16’44”

 

 

▼個人総合順位(イエロージャージ)

1位  Matys GRISEL(Lotto Intermarché)

 

▼ベストスプリンター(グリーンジャージ)

1位  Matys GRISEL(Lotto Intermarché) 29pt

 

▼ベストクライマー(水玉ジャージ)

留目夕陽(AISAN RACING TEAM)21pt

 

▼ベストアジアンライダー(ブルージャージ)

小石佑馬(KINAN RACING TEAM)

 

※全リザルトは下記URLをご参照ください。

https://www.tourdetaiwan.org.tw/_i/assets/file/download/d4938b09964fc880d143549d1d5b7649.pdf