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2026/11/08 レース

【レポート】第38回ツール・ド・おきなわ2026 男子チャンピオンレース(UCI1.2)

【レポート】第38回ツール・ド・おきなわ2026 男子チャンピオンレース(UCI1.2)

 

▼開催日

2026年11月8日(日)

 

▼スタート&フィニッシュ

名護市21世紀の森体育館(沖縄県名護市大南2-1-1)

 

▼出場選手

谷 順成

増田成幸

沢田 時

岡 篤志

菅野蒼羅

 

▼競技概要

沖縄県北部地域コース 総距離200km

出走:69名

スタート時間:6:45

▼レースレポート

国内ロードレースのシーズンを締めくくる「ツール・ド・おきなわ2026」が、沖縄県北部地域を舞台に開催された。UCIアジアツアークラス1.2に指定される男子チャンピオンレースは、総距離200kmに及ぶ国内最長かつ最難関のワンデイレースであり、国内外の強豪チームから精鋭69名が出走した。

 

舞台となる沖縄県北部地域コースは、起伏に富んだ山岳エリアと南国特有の気候条件が重なる過酷なレイアウト。中盤から後半にかけて現れる本格的な登り坂とテクニカルな下り区間では絶えずセレクションがかかるり、天候によっては完走すら難しい。海外チームもソリューションテック・NIPPO・ラーリやスワットクラブなど6チームが参戦しており、序盤からのハイペースな展開や積極的なアタックの応酬が予想される中、勝負所へ向けていかに人数を残し、集団の主導権を握れるかが焦点となる。

 

Astemo宇都宮ブリッツェンは、過去に大会3勝を誇るベテランの増田成幸、昨年の同大会で優勝を飾っている岡篤志を中心に、谷順成、沢田時、菅野蒼羅の5名で大会連覇を目指した。

 

<レース前の増田のコメント>

「このレースが最後だと思って、しっかりトレーニングをして調整してきた。今日はディフェンディングチャンピオンのチーム。しっかりエースを勝たせられるように頑張りたいと思う。朝食の時にも岡選手と話したが、ラスト50kmぐらいからのアップダウン区間…、時間にすると1時間半ぐらいのそこの区間で後悔しないように、前々で行こうという話をした。悔いの残らないすがすがしいレースがしたい」

 

<レース前の岡のコメント>

「シーズン最後のレースということで、チーム内のコンディションに少しばらつきはあるとは思うが、自分は結構しっかりトレーニングもできているので悪くないと思う。谷選手も調子が良いし、増田さんも先日の練習ですごい強かったのでチャンスはあるんじゃないかと思う。もちろん自分も狙ってはいくが、臨機応変に、展開次第で皆で対応できるようにしていきたい。昨年は優勝で締めくくることができ、今年も優勝して最高のオフシーズンを迎えられるように頑張りたい」

 

まだ日の昇らない早朝6時45分、今季ラストレースのアクチュアルスタートが切られた。レースは直後から動きを見せ、スタートから15km地点で阿見時俊哉選手(愛三工業レーシングチーム)、ジョシュア・バイコフ選手(セントジョージコンチネンタルサイクリングチーム)、リー・ティンウェ選手(チャイニーズタイペイナショナルチーム)の3名による逃げグループが形成される。これに対し、ソリューションテック・NIPPO・ラーリやVC福岡といった他チームがメイン集団のコントロールを開始。いずれ吸収される展開と読んだAstemo宇都宮ブリッツェンは、選手全員が足並みを揃えて集団内で冷静に待機した。

 

逃げと集団のタイム差が2分前後のまま推移する中、レースが大きく動いたのは2回目の山岳賞ポイントの手前だった。逃げグループを捉えて一列棒状となった集団の先頭を沢田が力強く引き、そのまま先頭で通過して山岳賞を獲得する。しかし、アップダウンが激しい東海岸側に入ると激しいアタック合戦が勃発し、集団は二つに分断。Astemo宇都宮ブリッツェンからは岡と谷が前方に残り、この動きにしっかりと対応した。その後、数多くのメンバーを前方に送り込んだチームが優位に立ち、山本大喜選手(VC福岡)とベンジャミン・デイヴィッド・グレンジャ選手(ソリューションテック・NIPPO・ラーリ)の2名が抜け出すことに成功する。

 

前方で逃げが決まったことでメイン集団のペースが一時的に緩み、遅れていた集団が再び合流。前を追う集団の中では、Astemo宇都宮ブリッツェンから沢田と菅野が積極的にローテーションに加わって牽引役を担った。その後、逃げグループのグレンジャ選手が落車によりリタイアしたことで、山本選手が単独逃げの形となる。この山本選手も残り25km地点で吸収され、レースは最後の勝負どころである難所・羽地ダムへ向けて、25名ほどの集団による緊迫した駆け引きとなった。この局面にはAstemo宇都宮ブリッツェンから岡、谷、増田成幸の3名がしっかりと残り、例年よりも多くの選手が残るサバイバルな展開を見せる。さらに残り10km地点では、増田が先頭から2番目の好位置に付けて自ら集団を牽引し、チームとして明確に勝負を賭けていることをアピールした。

 

しかし、羽地の本格的な登りに入ると、ベンジャミ・プラデス選手(VC福岡)が鋭い単独アタックを仕掛け、集団は一気に崩壊。この決定的な動きにより谷が後ろへと残されてしまう。先頭付近ではプラデス選手がフィニッシュ手前まで粘ったものの吸収され、最後は7名によるスプリント勝負の末にジャコモ・ガラヴァリア選手(スワットクラブ)が勝利を飾った。Astemo宇都宮ブリッツェンは、26秒差でフィニッシュした8位争いの集団に谷が食い込み11位で完走。一方の岡は、残り5km付近で発生した落車に巻き込まれるアクシデントに見舞われ、リタイアとなった。のちに病院での検査で大事に至らなかったことが判明し、そこは不幸中の幸いだった。

 

レース終了直後は正式リザルトが出るまでわからなかった山岳賞だったが、見事に沢田が獲得したことがアナウンスされ、赤の水玉ジャージをまとって表彰台へと上がった。

 

今年1年間、国内外のレースを戦い抜くにあたり、熱いご声援を送り続けてくださったファンの皆様、そして大会関係者の皆様に心より感謝申し上げます。ロードレースシーズンは幕を閉じますが、まもなくシクロクロスシーズンへと移行する沢田選手への変わらぬご声援、そして来季へ向け更なる高みを目指すAstemo宇都宮ブリッツェンへの温かい応援を、引き続きよろしくお願いいたします。

▼レース後の谷のコメント

チームとしては、自分が昨年同様に逃げに入ってレースを先行し、最後には岡選手であったり、沢田選手も調子が良かったので勝負できるようにしたかった。自分が逃げ切りでも、2人がスプリントでも勝てるようにレース展開しようと話していました。レースが始まって、有力とされていたチームがすぐにコントロールに入る形になり、序盤の逃げは必ず捕まるものだったので、自分たちは反応せずに捕まった後の展開に備えようということで、約120kmぐらいまではそれで進みました。2回目のダムで逃げが捕まってからはアタック合戦になり、自分と岡選手が前に残って反応していたのですが、相手チームが複数メンバーを残しており、そこから先行を許してしまいました。後ろの遅れたメンバーも合体し、最後は沢田選手や菅野選手が引いてくれ、羽地ダムの一騎打ちになったのですが、そこで自分が先頭集団から頂上手前で遅れてしまい、第2集団でのスプリントで11位という結果になってしまいました。自分が最後しっかり決められればよかったのですが、今日はちょっと自分の日じゃなかったかなと思います。岡選手が残り5km付近の上りを越えた後のアップダウン区間で前方の選手が転倒し、それに乗り上げる形で落車してしまったとゴール後に聞きました。本人からは一応大丈夫だと聞いていますが、無事に帰ってきてくれることを僕たちも祈って待ちたいと思います。沢田選手については、毎レースのように必ず何かを持ち帰ってくれるので本当に頼もしい選手です。今年はいろんなレースを走ってきましたが、岡選手をはじめ様々な選手がそれぞれの場面で活躍する姿を見せられたかなと思います。沢田選手はこれからシクロクロスに移行するのでそちらでの活躍に期待していますし、我々ロード班はまた来年に向けて、それぞれがしっかりとレベルアップしてもっと上のレベルで全員が戦えるように底上げしていきたいと思います。一年間応援ありがとうございました。

 

▼レース後の沢田のコメント

今回は急遽出場が決まったレースだったので、何かしら結果を残したいと思っていました。総合順位では思うような結果を残せませんでしたが、山岳賞という形で成果を持ち帰ることができて良かったです。最終的な結果はゴール後まで分からなかったので、正式に獲得が決まったと聞いたときは、まずはホッとしました。今シーズン最後のロードレースで、またひとつ結果を残すことができて良かったです。

▼リザルト

1位 ジャコモ・ガラヴァリア(スワットクラブ)4h50'11"

2位 マッテオ・レニャンティ(ソリューションテック NIPPO ラーリ) +0'00"

3位 ベンジャミ・プラデス(VC福岡) +0'00"

 

11位 谷順成(アステモ宇都宮ブリッツェン) +0'26"

15位 増田成幸(アステモ宇都宮ブリッツェン) +1'00"

27位 沢田時(アステモ宇都宮ブリッツェン) +5'22"

39位 菅野蒼羅(アステモ宇都宮ブリッツェン) +13'12"

DNF 岡篤志(アステモ宇都宮ブリッツェン)

 

※全リザルトは下記URLをご参照ください。

https://matrix-sports.jp/lap/result.php?evt=261108_okinawa&ctg=100