【レポート】Tour of Japan 2025 第5ステージ 【綿半 信州飯田】UCIアジアツアー2.1
▼開催日
2025年5月22日(木)
▼スタート
下久堅小学校前
▼フィニッシュ
下久堅小学校前
▼出場選手
谷 順成
沢田 時
岡 篤志
ルーベン・アコスタ
武山晃輔
菅野蒼羅
▼競技概要
下久堅小学校前グラウンド前~下久堅周回コース~下久堅小学校前 10.0㎞ + 12.2㎞ x 9周 +0.3=総距離120.9㎞
出走:87名
スタート時間:10:00
▼レースレポート
ツアー・オブ・ジャパンは、5日目。この日の信州飯田、翌日の富士山ステージは、総合を左右する重要なステージとなる。獲得標高は約3,000m。スタートから直後から10%を超える山岳ポイントを含む周回コースへ突入する。
岡は前日総合3位をキープ。アレッサンドロ・ファンチェル(JCL TEAM UKYO)選手がリーダー・ポイントでともにトップのため、ポイント2位の岡はポイントリーダージャージを着用して出走することになった。
<レース前の鈴木監督のコメント>
昨日は(菅野)蒼羅以外、しっかり休めていると思う。勝負できると思うので、チームで数的優位な状況をつくって戦いたい。優勝を狙いたい!
<レース前の岡のコメント>
いよいよ山岳ステージが始まります。ツアー・オブ・ジャパンの総合争いとしては、今日が実質の初日といっても過言ではありません。気を引き締めて臨みたいと思います。コンディションはかなり良く、ステージも1勝できたし、いなべでもいい走りができた。2年前のこのステージでも優勝しているので自信を持って走ります。もちろん今日も優勝を狙いますが、強力なライバルも多いので、脚の状態を見ながら挑戦したいです。
スタートは下久堅小学校前グラウンド。沿道では子どもたちの声援が飛び交い、和やかな雰囲気でレースが始まったが、リアルスタート直後にはアタックの応酬が始まった。
3人の選手、メトケル・イヨブ(トレンガヌ サイクリング チーム)、フランシスコ・マンセボ(マトリックスパワータグ)、リアム・ウォルシュ(シーキャッシュ X ボディラップ)が逃げを決めた。イヨブが総合で約15分差に位置していたこともあり、集団は逃げを容認し、2~3分のタイム差でコントロール。
7周目に入ると、メイン集団でも動きが見られた。ダヴィデ・バル・ダッチーニ(ソリューションテック ヴィーニファンティーニ)、ケイン・リチャーズ、カーター・ベトルス(ともにルージャイ インシュアランス)、ミゲル・ハイデマン(レンベ・ラド・ネット)の4人が追走グループを形成し、先頭に合流。7人の逃げ集団が出来上がった。
しかし、総合上位に関係する選手が含まれていたこともあり、メイン集団はペースを上げて山岳ポイントで先頭に追いつき、レースは振り出しに戻った。
その後、リチャーズが飛び出して単独先頭に。8周目にはウォルシュが再びアタックし、リチャーズを追撃。さらに、JCL TEAM UKYOのシモーネ・ラッカーニが両者をかわして先頭に立つ。
メイン集団からは、マーク・スチュワート(ソリューションテック ヴィーニファンティーニ)がブリッジを成功させ、先頭はラッカーニとスチュワートの2名に。
この頃、メイン集団の人数は約25名に絞られていたが、ブリッツェンは総合3位の岡を含む全員がドロップ。岡にとってはバッドデーとなった。ステージレースでは、初日に調子が良くても、レースが始まってから急にコンディションが崩れることは珍しくない。
最終周回、先頭の2人とメイン集団との構図は変わらず、優勝争いはラッカーニとスチュワートの一騎打ちに。最後はラッカーニが先に仕掛け、そのまま逃げ切ってフィニッシュ。見事に勝利を飾った。 ブリッツェンの最高位はアコスタの42位。総合でもアコスタがチームトップながら、首位から6分56秒遅れと、総合争いからは大きく後退する結果となった。
ツアー・オブ・ジャパンは、あすのクイーンステージ・富士山を含めて残り3ステージ。 ブリッツェンは総合上位進出が難しい状況となったが、ここからはステージ優勝を狙う戦いに切り替えることになるだろう。ステージ狙いに戦略を変更することで、選手それぞれが自由に動けるメリットも生まれる。 また、岡は依然としてポイントランキング2位に位置しており、ジャージ獲得の可能性は残されている。 ロードレースは、たった1日で状況が一変するスポーツ。変化に柔軟に対応し、目標を切り替えて結果を追い求めるのが強いチームだ。明日からのブリッツェンの走りに期待したい。
【レース後の鈴木監督のコメント】
岡選手を中心にレースプランを立てていたが体調が悪かったということで、その次のアコスタを集団に残せなかったのも痛かった。岡選手の体調はあまりよくないよだ。総合は厳しい状況になったが、1ステージずつ狙っていくプランに切り替えて、何かしら目立てるような動きをしたい。
【レース後の谷選手のコメント】
チームとしては岡選手やルーベン選手のタイムを富士山前に稼ごうという作戦だった。ここまで岡選手を頼りすぎってしまった。岡選手に背負わせしまった部分が、今日のレースに出てしまったと思う。チームとして総合は厳しくなった。ステージ優勝は可能性があるし、自分自身もいい走りができると、強い気持ちを持ってやれば、もっとやっていきたい。あした以降も積極的に攻めていきたい。
▼第5ステージリザルト
1位 シモーネ・ラッカーニ(JCL TEAM UKYO)3h06’61”
2位 マーク・スチュワート(ソリューションテック ヴィーニファンティーニ) +0’02”
3位 ヴァレリオ・コンティ(ソリューションテック ヴィーニファンティーニ) +0’47”
42位 ルーベン・アコスタ(宇都宮ブリッツェン) +6’32”
44位 谷順成(宇都宮ブリッツェン) +6’32”
57位 武山晃輔(宇都宮ブリッツェン) +6’32”
62位 菅野蒼羅(宇都宮ブリッツェン)+8’30”
65位 沢田時(宇都宮ブリッツェン) +8’30”
67位 岡篤志(宇都宮ブリッツェン) +8’30”
▼第5ステージ終了後の個人総合リザルト
1位 シモーネ・ラッカーニ(JCL TEAM UKYO)11h57’39”
2位 マーク・スチュワート(ソリューションテック ヴィーニファンティーニ) +0’02”
3位 アレッサンドロ・ファンチェル(JCL TEAM UKYO) +0’09”
27位 ルーベン・アコスタ(宇都宮ブリッツェン) +6’56”
29位 岡篤志(宇都宮ブリッツェン) +8’25”
41位 谷順成(宇都宮ブリッツェン) +15’24”
46位 沢田時(宇都宮ブリッツェン) +19’15”
47位 武山晃輔(宇都宮ブリッツェン) +20’13”
79位 菅野蒼羅(宇都宮ブリッツェン) +32’24”
▼第5ステージ終了後のポイント賞総合リザルト
1位 アレッサンドロ・ファンチェル(JCL TEAM UKYO)48p
2位 岡篤志(宇都宮ブリッツェン) 36p
3位 シモーネ・ラッカーニ(JCL TEAM UKYO) 34p
※全リザルトは下記URLをご参照ください。
https://www.toj.co.jp/2025/file_upload/100522/_main/100522_01.pdf
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