【レポート】Jプロツアー第9戦 JBCF 第2回 新城ロードレース
▼開催日
2025年9月7日(日)
▼スタート&フィニッシュ
新城市役所作手総合支所(愛知県新城市作手高里縄手上60)
▼出場選手
谷 順成
フォン・チュンカイ
沢田 時
岡 篤志
武山晃輔
花田聖誠
▼競技概要
愛知県新城市作手・鳳来北西部地区公道周回コース 3.4km+17.6km×5周+3.4km パレード区間を含む総距離94.8km レース距離80.4km
出走:79名
スタート時間:10:00
▼レースレポート
後半戦の最初の公式戦「Jプロツアー第9戦 新城ロードレース」が、愛知県新城市で開催された。昨年が初開催で宇都宮ブリッツェンの沢田時が優勝。2連覇を狙うが、前回大会とはコースが大幅に変更され、山岳の厳しいものとなった。…と言うのも、この新城ロードレースは、来年この地で開催されるアジア大会のプレ大会に位置づけられており、今年は組織員会選定のコースを使用することになったためだ。幅員が狭い荒れたコースで、観戦スペースも厳しいほど。宇都宮ブリッツェンは先週のシマノ鈴鹿ロードレース前にコースに立ち寄って試走をし、危険箇所、勝負どころ等を確認済み。万全の体制でレースに臨んだ。
宇都宮ブリッツェンの出場メンバーはディフェンディングチャンピオンの沢田時のほか、谷順成、フォン・チュンカイ、岡篤志、武山晃輔、花田聖誠の6名。沢田は先週、初挑戦したグラベルロードで優勝。荒れた路面は得意といったところ。
レースは約95kmとそれほど長くはないが、周回コースに入って後半に出てくる4kmの登坂が厳しく、ここを5回通過。2周目と4周目には周回賞が設定されている。
スタート&フィニッシュとなる新城市役所作手総合支所には、「新城モビリティファスタ」としてレーシングカーや働く車などが展示され、多くの市民がイベントを楽しむ中、定刻の10時にまずはパレード走行がスタートした。
<レース前の谷のコメント>
「このコースは、シマノ鈴鹿の前と昨日の2回試走したが、コースがかなり厳しい。路面が荒れている上に登坂がきついので、かなりサバイバルな展開になると思う。ただ、チームとしては全員いい状態できているので、枚数を多く残しながら、優勝を目指して走っていきたい。現在チームランキングは1位だが、個人ランキングでは岡選手が2位。1位の金子宗平選手(群馬グリフィン)とは102ポイント差。このレースのレイティングはゴールドクラスで1位は500ポイントと配点が高い。やはり優勝しかないとみんなで確認している」
パレードは周回コースに入ってもしばらく続き、最初の下り区間を終えてから、改めて整列をしてリスタートをする形になった。
本格的なレースが始まると、このレースがいかにサバイバルレースかを思い知らされることとなる。周回に入った1周目から、勝負がわずか3名に絞られたのだ。宇都宮ブリッツェンの岡と、現在Jプロツアー2連勝中で個人総合ランキング1位の金子宗平選手(群馬グリフィン)、そして、U23の世界の登竜門「ツール・ド・ラヴニール」に出場して帰国したばかりの橋川丈選手(愛三工業レーシング)の3名が抜け出す形となった。途中で谷と武山が合流し、他にも数名が追いつくが、上りに入ると岡と金子選手、橋川選手の3名になり、30秒差弱で追走集団という展開を2周回目まで繰り返した。
3周回目の上りは谷が踏ん張り、岡、谷、金子選手、橋川選手の4名で先行し、3秒差で武山を含む追走が続いた。追走は下り区間で合流し、ここで谷が単独アタック。20秒ほど先行した。谷はしばらく独走を続けるが、やはり上りになると3名が追いつき、4周回目の上りの頂上は3名が通過、少し遅れてベンジャミン・ダイボール選手(ヴィクトワール広島)、10秒遅れて谷、40秒遅れて武山が通過。
そして最終周回、岡、金子選手、橋川選手に、ダイボール選手が下りで合流。谷も上りの麓で合流し、5名の内2名が宇都宮ブリッツェンという構成で最後の上りに入るが、ここのところのJプロツアーレースと同様、金子選手の強さが光り、たまらず谷がドロップ。ついで橋川選手、ダイボール選手も遅れる。一時、先頭は岡と金子選手の2名となり、岡の表彰台は確実かと思われていたが、本人も「ペース配分のミスがあった」とレース後に語った通り、少しずつ厳しくなってしまう。再び、岡、金子選手、ダイボール選手、橋川選手の4名となり、最後に、金子選手が渾身のアタックをかけると、ついて行けたのはダイボール選手のみ。橋川選手もくらいつくが、岡は遅れてしまい、フィニッシュまで2kmの地点ではすでに30秒差がついてしまった。
最終的には金子選手が独走勝利。続いてダイボール選手、橋川選手がそれぞれ単独フィニッシュをして2位、3位となった。
岡は4位と残念な結果になったが、5位に谷、7位に武山がトップ10に入った。完走はわずか36名。その内4名はタイムオーバーで順位がつかず、2名がオープン参加であったため、リザルトに残ったのは30位までだった。そんな中でも5名が残った宇都宮ブリッツェンは、チーム力の高さを見せた結果となった。
【レース後の岡のコメント】
今日のコースは上りと下りしかないようなレイアウトで、厳しいレースだった。1周目から金子選手と橋川選手と自分の3人になるようなサバイバルレースの展開で、その後、谷選手、武山選手が合流する場面がありつつも、上りのたびに3人になるような状態を繰り返していた。その時点で表彰台は確実かと思っていたが、最終周で自分のペースミスで遅れてしまい、4位という、非常に残念な結果になってしまった。チームは谷選手5位、武山選手7位となり、チーム力としては最も高いと思うので、次週の魚沼ロードレースは、その力を生かして優勝を狙いたい。
▼リザルト
1位 金子宗平(群馬グリフィン) 2h18’44”
2位 ベンジャミン・ダイボール(ヴィクトワール広島) +0’04”
3位 橋川丈(愛三工業レーシング) +0’14”
4位 岡篤志(宇都宮ブリッツェン) +1’16”
5位 谷順成(宇都宮ブリッツェン) +1’57”
7位 武山晃輔(宇都宮ブリッツェン) +3’05”
11位 沢田時(宇都宮ブリッツェン) +5’49”
24位 フォン・チュンカイ(宇都宮ブリッツェン) +9’50”
DNF 花田聖誠(宇都宮ブリッツェン)
※全リザルトは下記URLをご参照ください。(速報値)
https://jbcfroad.jp/wp-content/uploads/2025/08/%E3%83%AA%E3%82%B6%E3%83%AB%E3%83%88JPT.pdf
© 2008 - 2025 CYCLE SPORTS MANAGEMENT Corp. All Rights Reserved.
No reproduction or republication without written permission.
本サイトで使用している文章・画像等の無断での複製・転載を禁止します。