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2025/12/14 レース

【レポート】第31回 全日本自転車競技選手権シクロクロス大会

【レポート】第31回 全日本自転車競技選手権シクロクロス大会

 

▼開催日

2025年12月14日(日)

 

▼会場

大阪府営二色の浜公園特設コース(大阪府貝塚市澤859-1)

 

▼出場選手

沢田 時

 

▼レーススタート時間

14:20~

 

▼距離

0.60km+3.23キロ×8周=26.44km

▼レースレポート

 

年間を通して最も重要なレースといっても過言ではない、全日本選手権が開催された。

沢田は今シーズンのシクロクロスを10月の東北シクロクロスでスタート。さらに、その後タイで行われたグラベルレースでも優勝し、好調な滑り出しを見せた。
しかし、11月23日の関西シクロクロス・琵琶湖グランプリでは風邪の影響もあり5位に終わり、表彰台を逃す。先週の宇都宮シクロクロス2連戦では、初日こそ4位だったものの、2日目は2位と、徐々にコンディションを回復。いよいよ迎えた大一番である。

 

レース前の沢田のコメント

「昨日の夜は雨が降りましたが、今は非常にいい天気です。ただ、風が強いので、シクロクロスらしく過酷なレースになると思います。気持ちも高ぶっています。金曜日からコースを走ってきて、体は一番動いている印象です。雨が降ったことで砂が締まり、走りやすくなったと感じました。このコースは厳しく、相手を見ていても仕方がありません。前半から自分の得意なところでリードする形でレースを組み立てられれば、優勝につながると思います。せっかく大阪まで来たので、全日本チャンピオンジャージを持ち帰れるよう、今年最後のレースを優勝で締めくくりたいです」

 

レースは、14時20分にスタート。3km強の周回は、序盤はアスファルトでフラットだが、その後オフロードへ突入。さらに、砂浜、階段とハードになる。特に砂浜区間は、乗車したままの選手もいれば自転車を押す選手、担ぐ選手とさまざまだった。

1周目、先頭パックを形成したのは、沢田、織田聖選手(弱虫ペダルサイクリングチーム)、副島達海選手(TRK Works)、横山航太選手(ペダル)、松本一成選手(W.V.OTA)の5名。この中で、沢田と横山選手が積極的にペースを作る展開となった。

 

2周目に入ると、サンドセクションのコーナーで織田選手が抜け出しリードを開始。遅れた副島選手は織田選手を追うためにペースを上げ、この動きにより沢田は単独3番手でレースを進める展開となった。

 

3周、4周と周回を重ねてもその構図は変わらなかったがトップの織田選手との差はぐんぐん開き、30秒ほどのタイム差となる。

5周目もトップは変わらず織田選手。差は約40秒まで拡大し、織田選手は優勝に向け淡々とレースを進める。一方、2位争いでは副島選手がリード。しかし、ここで沢田が粘りを見せる。副島選手を追い続け、6周目で同じグループに復帰。さらに7周目には沢田がリードする場面も見られた。

迎えた最終8周目。織田選手のトップは揺るがず、そのまま優勝を決める。

2位争いは一進一退の攻防となり、一時は沢田が前に出る場面もあったが、再び副島選手が追いつきデッドヒートに。最後はスプリント勝負となり、副島選手が先着2位。沢田は3位となり表彰台の一角を掴み獲った。

 

マウンテンバイク、ロードレース、シクロクロスと、1年を通して走り続けてきた沢田。練習やレースだけでなく、移動など目に見えない負担も含めると、このスケジュールをこなすのは決して容易ではない。それでも常に前向きにレースへ臨んできた姿勢が印象的だった。
次のレースは来年。まずはしっかりと休養を取り、再び全力で走る姿を期待したい。

レース後の沢田のコメント】

昨年と同じメンバーで、同じ順位でした。ただ今日は、2周目から織田選手に離されてしまいました。2位争いはできましたが、力の差を感じたレースでした。タイム差的にも織田選手を捉えるのは厳しく、途中からは2位を狙う気持ちに切り替えました。砂区間では先行できると思いましたし、最後もリードできるかと思いましたが、ぴったりつかれてしまい、もがききれませんでした。織田選手はアタックというより、自分のペースで走っているだけで離れていったので、シクロクロスでのパワーのかけ方が自分はまだ足りないと感じました。このタイトルを狙うなら、来年はやり方を変えなければならないと思います。1年かけてしっかり考え、また挑戦したいです。次は1月に東北、2月に東京でレースがあります。今年は3月からマウンテンバイク、ロードと激しいシーズンでしたが、冬もしっかりシクロクロスを走ります。一度休めば、また新たな気持ちで臨めると思います。シクロクロスは楽しいですし、応援してもらえるのもうれしい。今年1年、サポートと応援をありがとうございました。

 

 

▼リザルト

 

1位  織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム) 59:46.3

2位  副島達海(TRK Works) +1:09

3位  沢田時(Astemo宇都宮ブリッツェン) +1:10

 

※今回のレースリザルトはURLよりご確認ください。

https://x.com/kansaicross/status/2000123385372979461?s=20