【レポート】第38回 全日本自転車競技選手権大会 MTB(XCO)
▼開催日
2025年7月20日(日)
▼会場
菖蒲谷森林公園(兵庫県たつの市揖西町菖蒲谷)
▼出場選手
沢田 時
▼スタート時間
11時45分〜
▼距離
スタートループ2.1km+3.5km×6周=23.1km
▼出走人数
79名
▼レースレポート
昨日のXCCでは見事連覇達成。ただ、沢田はレース後自身のXで「明日のXCOは全くの別物」と発信。気持ちをリセットしこの日のXCOに臨む。レース距離は昨日よりも長くハードな1日になることが予想された。
<レース前の沢田のコメント>
優勝するために準備してきたし、いよいよ来たなという気持ち。前半戦最後のレースでこれが終われば、次のレースまで1か月ほど空く。前半戦に積み重ねてきたものを出し切ろうと思っている。昨日のXCCは短いレースで、もちろんしんどいレースだが逆に刺激が入っていい形で臨めるかなと思う。(ライバル選手に関する質問に対して)昨日に関しては、北林(力)(Massi Development Team)選手が強いなと思ったが、全日本選手権はどの選手も体調を合わせてくるし、昨年もかなりもつれた。特定の選手をしぼらず、その場その場で強い選手に集中して対応しなければいけない。コースも厳しいので惑わされず自分のペースを貫きたい。このコースは、上りが急で数も多く、下りもテクニカル。機材トラブルにも気を付けねばならず、全日本チャンピオンを決めるのにふさわしいコースだと思う。
ここで勝てれば本当にチャンピオンだと思う。昨日に続いて優勝できるように頑張りたいと思います。
昨日より少し遅い11時45分、約1か月の束の間のオフまでの23.1kmがスタートした。各選手が山へ向かって全速力で走る。
スタートからで先行したのは平林安里(TEAM SCOTT TERRA SYSTEM)選手。得意のダウンヒルで攻めていく。そこに続いたのは沢田と北林選手だ。2人は早くも平林選手を捉え、スタートループは北林選手、平林選手、沢田の順でクリアした。その差はわずかだった。
その後、平林選手がドロップ。周回コースに入った1周目完了時は北林選手、沢田の順でクリアする。その差はわずか約3秒だった。また、2周目は沢田、北林選手の順で完了し、タイム差は約12秒だった。
北林選手は得意の下り、沢田は得意の上りで差を詰める展開。二人の戦いは熾烈だった。
その後、レースを動かしたのは沢田だった。自ら仕掛けて北林選手との差を引き離す。苦しそうな表情ではあったが、レース前に口にしていた「自分のペース」を守り、ペダルを踏み続ける。
4周目以降は徐々にタイム差が広がっていった。4周完了では約19秒、5周完了では約51秒となる。この間、北林選手が沢田の背中を捉え約5秒差まで迫った場面もあったが、沢田は再び突き放した。
ラスト周回。最後まで沢田は自分のペースを守り、北林選手に1分以上の差を引き離しフィニッシュラインを通過した。両手でのガッズポーズ、雄叫びを上げ喜びを爆発させた。
なお、3位以降は6分以上のタイム差。このレースの厳しさを物語っていた。
昨日に続きチャンピオンジャージを獲得。そして沢田は今シーズンここまでロードレースでも結果を残してきた。来月はグラベルレースに初チャレンジ。ロードシーズンが終わればシクロクロスが待っている。沢田の勢いが止まらない。
【レース後の沢田のコメント】
久しぶりに力とバチバチの勝負ができて、走っている時は楽しくなかったが(笑)振り返るとすごくいい勝負ができた。会場のみなさんに応援していただきいいレースが出来たかなと思う。個人的にはこのコースは得意意識がなく下りで苦労したが、自分の得意なところだけで勝負しようと思って冷静に走ることができた。まだまだ伸びしろがあるなと感じながら日本一になることができた。成長できるように頑張りたいと思います。
▼リザルト
1位 沢田時(宇都宮ブリッツェン) 1:26:45.94
2位 北林力(Massi Development Team) +1:07.12
3位 竹内遼(MERIDA BIKING TEAM) +6:27.61
※全リザルトは下記URLをご参照ください。
https://www.wsresult.com/Results/2025/20250720_01/EDXCResult01.pdf
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