【レポート】第38回 全日本自転車競技選手権大会 MTB(XCC)
▼開催日
2025年7月19日(土)
▼会場
菖蒲谷森林公園(兵庫県たつの市揖西町菖蒲谷)
▼出場選手
沢田 時
▼スタート時間
10時10分〜
▼距離
距離 700m×8周=5.6km
▼出走人数
30人
▼レースレポート
いよいよマウンテンバイクの全日本選手権だ。先月末、全日本前の最後のマウンテンバイクのレースMTB Coupe du Japon 福島檜山高原XCOで優勝。その後、広島三原ロードレース、広島クリテリウムではアシストとしてチームの仕事を全うした。
さらに、THE ROAD RACE TOKYO TAMA 2025(UCIアジアツアー1.2)では、4位に。山岳賞も獲得した。沢田は、これ以上ないといっていいほどいい形で全日本に臨むことになった。
<レース前の沢田のコメント>
昨日は長い移動だったが快適に過ごせた。試走もして、睡眠もとれたので今日もしっかり走れると思う。今回のコースは、1周700mでラップタイムは1分30秒~1分40秒前後になると思う。周回数も多く、目まぐるしい展開になるだろう。コンディションはいいので体も動くと思う。冷静に展開して、ロードレースの経験も活きると思うので自分の持ち味を出して、何秒差でもいいので最後に1着でゴールできればと思う。
この日は、クロスカントリ・ショートトラック(XCC)。1周700mの短いコースを走る。一つのミスが起きればリカバリーに苦労、もしくはリカバリーできずに勝負権を失う可能性もある。後続からかわすのも簡単ではなさそうだ。前で展開しながらも、沢田が口にするように冷静に走ることが重要だ。
10時10分、レースがスタート。まず高橋翔(SPEED of sound)選手が飛び出し、沢田が2番手につき、1周目を1分43秒77、2番手でクリアする。
その後も沢田は先頭付近をキープする。2周目は2位、3周目はトップで通過。この頃、前方は、沢田のほか北林力(Massi development team) 選手、竹内遼(MERIDA BIKING TEAM) 選手、平林安里(TEAM SCOTT TERRA SYSTEM) 選手、高橋選手といったマウンテンバイクのレースではお馴染みの選手がいいペースを刻んでいた。
沢田は冷静に周回を重ね4周目ではラップタイム1分53秒36で2位、5周目は1分55秒55で1位、6周目は1分50秒89で1位と通過していく。7周目では2位に後退したもののラップタイムは1分44秒98と1分40秒台に巻き返す。
そして、最後は北林選手とのマッチレースに。先頭の北林選手の背後から一気に加速し、ラップタイム1分40秒78と1周目より速いタイムで最終8周回目を走り切る。最後は力強いガッツポーズで、フィニッシュラインをトップ通過した。フィニッシュライン通過時はロードレースのスプリントのようだった。
まずはXCC連覇達成だ。そして、明日はクロスカントリーオリンピック(XCO)。距離も長く非常に厳しいコースが待っている。だが、沢田なら必ず勝利してくれるはずだ。
【レース後の沢田のコメント】
明日もあるが、ひとまず1種目は連覇できた。来シーズンまでチャンピオンジャージを着ることができるので、非常にうれしく思う。コースは上りの斜度がなく周回も短く、かなりライバルが多くなる展開だったが、ロードレースの経験を活かしながらうまく走れたかと思う。(ファイナルラップでは北林選手と一騎打ちになったが、その駆け引きについて)アタックのパンチは自信があった。確実に前で入った方が有利なところは抑えていたので、そこだけ出ることを意識して食らいついてなんとか下りの前で前に入ることができた。スプリントは自信があったので思い通りにいってよかった。全日本ロードからスプリントが多かったが、優勝争いのスプリントではなく後ろの集団のトップを獲るためのスプリントだった。今回は、最後にもがききって優勝ということで、気持ちよさが違うなと思ってもがいた。(今の気持ちをファンのみなさん、妻へという質問に対し)ショートトラックは今シーズン勝てていなくて大丈夫かなという気持ちだったが、ここまでしっかり準備して走ることができた。明日ももっといい走りができると思う。きょうは妻にも「自信を持っていってこい」と言われた。あしたは応援にもきてくれるので、しっかりリカバリーして妻にもみなさんにももっといい走りをお見せできるように頑張りたいと思います。きょうはありがとうございました。またお願いします!」
また、表彰台では「観ていると面白いコースだったかと思うが、走る側からすると展開が難しく厳しいコースだった。しかし、なんとか連覇できてよかったと思う。あしたも非常に厳しいコースが待っているのでリカバリーして、またあした、ライバルたちと素晴らしい戦いができるように頑張りたいと思います。きょうはありがとうございました!」と想いを語った。
▼リザルト
1位 沢田時(宇都宮ブリッツェン)14:27.09
2位 北林力(Massi Development Team) +7.22
3位 平林安里(TEAM SCOTT TERRA SYSTEM) +13.26
※全リザルトは下記URLをご参照ください。
https://www.wsresult.com/Results/2025/20250720_01/EDXCResult16.pdf
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